'Total Shotmaking'
by Fred Couples with John Andrisani (HarperPerenial, 1995, $15.00)
Fred Couples(フレッド・カプルズ)もErnie Els(アーニー・エルス)と並んで"Easy"(イーズィ、楽)で"effortless"(エフォートレス、努力してるように見えない)と云われるスウィングの持ち主ですが、こちらはあまり教科書的とは云えません。
Fred Couplesはトップで手首を外側へ折ります。「よりパワフルなショットにつながる」そうです。手首を外側へ折ると、クラブフェースがオープンになり、スライス系の人には最悪です。彼がフック系の人なので、彼にとっては効果的なのでしょう。スライス系の読者が多い普通のゴルフ本では、このテクニックは推奨されません。
もう一つFred Couplesが異色なのは、トップでシャフトがターゲット・ラインに並行じゃなく、ラインをクロスしていることです。これは十分に肩を廻した上、更にもう一段右肱を上げること(フライングエルボー)によって生じています。「これはスウィングの弧を大きくし、パワーの源を作る」のに役立ち、「インサイドからのダウンスウィングを容易にする」そうです。(参照:Fred Couplesのスウィング・アニメ正面)
彼のこの本は各章ごとにtipsの頁が一杯あって、これだけでも価値があります。'Easy Does It'(気楽にいこう)という項はロングアイアンの秘訣です。「優れたロングアイアン・プレイヤーはゆっくりとバックスウィングし、超スムーズなテンポを維持するよう努める。パワフルなショットの正反対だが、このスローなペースが身体をフルに回転させ、いいショットを作り出す」
Fred Couplesのパッティング練習に関するtip。
「大概のハンディキャップ・プレイヤーは、練習グリーンで三個〜四個のボールを用いて同じホールに向かってパットし、やおら次のホールに移るという傾向がある。
次回練習の際はボールは一個だけにし、しかも一回ずつ傾斜や距離が異なるように目標を設定してみて下さい。ちゃんと本番同様グリーンを読むこと。
この練習方法だと、実際のプレイでのグリーンの読み方が格段に向上すること間違いなし」
Fred Couplesが勧めるボール選択基準。
あなたがショート・アプローチをソフトに打ち、素早く止まるボールを好むタイプならバラタで覆われたボールがFredのお勧め。もともとソフトに出来ているのでクラブ・フェースでガッチリ捉えやすく、最高のバックスピンが得られる。これはショート・アイアンによるショットばかりでなく、チップ、ピッチ、バンカー・ショットのいずれにも役立つそうです。
風の強い日にバックスピンが強いと風の影響を受けやすいので、プロの多くはバラタではなく、バックスピンの度合いが少ないサーリンで覆われたツー・ピース・ボールを選ぶとか。サーリン系ボールは、ひどいスライスやフックを多少軽減する助けともなるそうです。
「スウィングに不可欠なのは良いバランス。これを身につけるには、練習の際、7番アイアンあたりで目をつぶってボールを打ってみる。最初はぎごちなくても、バランスを維持することを学ぶにつれ、ボールとの接触が良くなる。これによって得たフィーリングを、実際のラウンドのスウィングに適用する。この練習に成功すれば、今年のベストスコアが出せる筈」
(May 06, 1998)
'Pure Golf'
by Johnny Miller with Dale Shankland (Doubleday & Company, Inc., 1976)
現在のポピュラーなメソッドはレイト・コックです。肩を廻し、トップに達した時点でコックするというもの。スウィング・コーチのHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)に云わせると、「コックは自然のままになるだけで十分。意図的にやる必要は無い」そうですが、Johnny Miller(ジョニイ・ミラー)は正反対で、早めのコックを推奨しています。
「左腕だけでクラブを振ってみれば分るが、バックスウィングで右の腰を越える前にコックが始まる。右腕だけでやっても同じ。早めのコックが自然の動きであることの証明である」
Johnny Millerが説く早めのコックのメリットとは、
1)シンプルである。レイト・コックは腰、肩、腕の動きに並行するもので、かなり複雑である。
2)早めのコックはレイト・アンコックにつながる。トップ近くでのコックは、早めのアンコックを誘発しやすい。若く、強靭な脚の持ち主だけが、レイト・コック、レイト・アンコックを実現出来る。普通のゴルファーにとって成功の可能性はゼロである。
'Teed Off'
by Dave Hill and Nick Seiz (Prentice-Hall, Inc., 1977)
Dave Hill(デイヴ・ヒル)は、1969年のVardon Trophy(年間平均最小打数を記録したプロに与えられる賞)の受賞者です。彼の本はエッセイ集とも云える内容で、ツァー・プロ達のインチキの実態、無名のプロがやると罰金でArnold Palmer(アーノルド・パーマー)が同じことをしてもお咎め無しの事例、PGAトップのお粗末さなど、暴露記事が一杯(古いですけどね)。次の部分は、ごく少ないスウィングに関する部分。
「私の手首はバックスウィングが始まってすぐコックを開始し、2フィート(約60cm)を過ぎる頃にはフル・コックの状態になる。Bob Toski(ボブ・トスキ)やJim Flick(ジム・フリック)など進歩派のティーチング・プロも早めのコックを推奨している。これの利点は、トップで色んな作業をやらずに済むということ。最終段階でコックすると、クラブがハネ返ったり、スウィング・プレーンを壊したりする。ダウンスウィングの初期の動きは問題を孕みやすいのだが、それをスウィングの最初でやりおおせてしまうことが出来る」
(May 08, 1998)
'Eliminating "The Shorts"' ('Golf Magazine,' 1997, No.10)
次のような場合、それぞれ長めのクラブにする必要があるそうです。
(+1はワン・クラブ上げる、+2はツー・クラブ上げるの意)
+1: つま先上がり
+1: つま先下がり
(バランスを保持するために短いスウィングが必須だし、いずれの場合もボールの軌道は曲がるので通常ほど飛距離が出ない)
+1: 砲台グリーン (フェアウェイが平らな場合)
+2: 高台のグリーン(フェアウェイが上り坂の場合)
(フェアウェイが上り坂だと、勾配に合わせたスウィングによってボールは高く上り、距離が出ない)
+1: 向かい風(顔に微風を感じる場合)
+2: 々 (顔に強い風を感じる場合)
+3: 々 (顔に唸るような風を感じる場合)
'Strategic Golf'
by Tom Watson with Nick Seitz (Golf Digest, Simon & Schuster, 1993)
+1/2〜+1: 空気が湿っている場合
「空気が湿っている場合」というのは知りませんでした。地面が湿っていればランが少ないのは当然ですが、空気の抵抗も考えなければいけないんですね。今日は気温32゜、湿度52%とかで、ひっきりなしに汗が落ちる状態なので、ちゃんとワン・クラブ上げました。
【参照】「ピタゴラスにキャディをさせる【斜めヤーデージの研究】」(tips_156.html)
(May 07, 1998、増補December 06, 2015)
'One Move to Better Golf'
by Carl Lohren with Larry Dennis (Golf Digest, Inc., 1975)
これは豪華本なのです。USレターと呼ばれているサイズで、普通だと美術書などに採用される大きさ。イラストがBen Hogan(ベン・ホーガン)の'Five Lessons'(1957)で有名なAnthony Ravielli(アンソニイ・ラヴィエリ)で、白黒+紫で印刷されています。
ずっと前から図書館にあったのですが、いつもパスしていました。理由1:再版されていないのは人気が無い証拠、理由2:著者が無名、理由3:パラパラとめくったところでは新機軸風なメソッドが見当たらない。
再版されていないのは事実で、書店で見掛けたことも通販のゴルフ書カタログにも載っていません。著者Carl Lohren(カール・ローレン)はPGAのNew York地域でチャンピオンになったことはあるというものの、云ってみればただのレッスン・プロ。そういう人にGolf Digestという専門の老舗が書かせ、大物イラストレータを配し豪華本で出版したというのは何故か?実は当時PGAツァーのコミッショナーだったDeane Beman(ディーン・ビーマン)は、Carl Lohrenと同窓で、同じゴルフ部で活躍した仲だったのです。PGAツァー・コミッショナーが声をかけたからこそ、出版社(Golf Digest)も嫌とは云えなかったのでしょう。ハードカヴァーは確かに売れなかったようですが、ペーパーバックはベストセラーになったそうです。
理由3の「新機軸風なメソッドが見当たらない」のも当然、この本の骨子はただ一点「テイクアウェイを左肩からスタートする」というもので、それが書名('One Move')の由来なのです。「両腕の三角形だの何だのは忘れなさい。腕とクラブからスタートするスウィングを止め、単純に左肩を廻すことに意識を集中しなさい」。それだけ?それだけなのです。123頁の本ですが、最初の数頁(の数行)で全ては語り尽くされているのです。残りは、'One Move'原理の解説と、ショート・ゲームへの応用篇となっています。著者は、「左肩からのスタートというのはいいプレイヤーなら本能的にやっていることなので、これを私の専売特許のメソッドとは呼ばない」と謙虚です。
【テイクアウェイを左肩からスタートする】だけとは云っても、いくつか留意点があります。
「私が左肩と云う場合、それは肩のどこか一点ではない。左肩に属する広いエリアを指す。
左肩のスタートは、回転ではなくあなたの正面に向かって動くべきである。これが背骨を中心とした正しい身体の回転を生む。あなたが考える必要があるのは、このスタートの一点のみ。正面に向かってスタートさせたら、後は自然にスウィングするに任せればよい。
この正しい動きを学ぶ素晴らしい方法がある。友達に、あなたの左肩の2〜5cm前方に手を差し出して貰い、あなたはその友人の手に向かって左肩を送り出すのだ(右図)。その動きによって、あなたの両肩は背骨を中心として正しい回転を始める」
つまり、この本の純正カヴァーの矢印が曲線になっているのは間違いで、私が手を加えた右図のように直線の矢印でなくてはなりません。
また、次のような四つの基本が土台になければならないそうです。
1)回転軸:背骨を軸として回転し、スウェイしないこと
2)半径:左腕を伸ばして最大の回転半径を得ること
3)平面:Ben Hoganの'Five Lessons'に出て来たスウィング・プレーン(ガラス板)を維持すること
4)ワインドアップ:上半身の捻りが下半身のそれより先行すること
…以上の四点。
家での素振りで試してみたところ、確かに腕+クラブでスタートするスウィングよりも安定しています。肩主導で「行けるところまで行く」だけですから、左肱が折れないし、クラブ・フェースが捻れる恐れもありません。下半身が安定している限り、クラブはアドレスした位置に精確に戻って来ます。ひょっとしたら、これは“幻の名著”ではないかと思いました。
「足元はスクウェア、肩はオープン」がお薦めだそうです。練習方法としては、
1)目をつぶってボールを打つ
2)左手は普通のグリップで、右手は添えるだけで握らずにボールを打つ
後者は右サイドの力が強い人に効果的な方法だそうです。両方共、素振りだけでも結構大変ですが、恐怖心が無くなるとステディにスウィング出来るのにびっくりします。
練習場で一篭(50球)ほど「左肩からスタート」で打ってみました。アイアンでは抜群の精度でターゲットラインをキープ出来ます。それも道理、腕を使わないで左肩主導ということは結果として「短いバックスウィング」、Hale Irwinの「75%打法」に近いのものになります。相違点は、こっちはほぼノーコックみたいな感じになること。これはHarvey Penick(ハーヴィー・ピーニック)も「意図的にコックする必要はない。自然にコックする程度で十分」と云っているので、問題ないでしょう。ただし、ノーコックに近いだけにErnie Elsのショルダー・ターンで紹介したように完全に肩を廻さないと、適切な距離が出ません。
'One Move'の著者Carl Lohrenは留意点として、「超スローのテイクアウェイは感心しない」と云っています。確かにあまりゆっくりし過ぎると、腕や手首が強ばる恐れがあります。また、「自然にテンポが生まれるので、左肩以外のことは何も考える必要は無い」とも云っています。不思議ですが、これは正しい。
「ショート・ゲームも試してみたい」という方のために付け加えますと、パットではテイクアウェイを無理にターゲット・ライン後方に引き続けないで、肩の動きのままに(円のように)廻すこと」、「右半身が無いかのように左半身主導でパットする」だそうです。
【参照】
・'One Move' Video篇(次項)
・Carl Lohrenの'Next Move'
・Carl Lohrenの'One Move'修士課程
・Carl Lohrenの'One Move'名言集
(May 11, 1998、追補November 11, 2005、増補May 31, 2015)
'One Move to Better Golf'
by Carl Lohren with Gene Borek (Best Film & Video Corp., $12.95, 1982)
もう本は入手したくても不可能のところへ、ある通販カタログにこのヴィデオのタイトルを見つけたので注文しちゃいました。随分古いヴィデオです。絶版の本は1975年発行、このヴィデオは本が出版された6年後に制作されています。「PGAのお偉方のゴリ押しで出版された本ではないか?」と以前書きましたが、Videoまで作られていたというのは、結構この本が売れたことを物語っているようです。箱には「10万人のゴルファーが'One Move'によってハンデを縮めた」という惹句。'Reproduction in Color'という表記もあるので、元もとは白黒だったのを着色した模様。価格$12.95で、たったの30分。
詳しくは本の紹介('One Move')を読んで頂きたいと思います。本ではイラストで明快に説明されていたことが、こちらでは喋りだけで済ませているので、本を読んでいない人には'One Move'理論を十分説得出来ないと思われます。
本に出ていたものの、あまり気に留めていなかった部分がありました。肩はオープンに構えるわけですが、その際「右肩を下げること」というものです。スウィングの四つの基本=1) 回転軸、2) 半径、3) 平面、4) ワインドアップ…などが、左肩の'One Move'によって一挙解決するというのが売りですが、「右肩を下げる」のもそこに結びつくようです。
Carl Lohren(カール・ローレン)は「超スローのテイクアウェイは感心しない」と本に書いていた通り、当人のスウィングは結構早いです。
Carl Lohrenはまた、'Golf Digest'最新号(August, 1998)に二頁にわたるインストラクションを執筆しています。ここで説明されている練習方法は、上の16年前に作られたヴィデオに含まれているものと同じです。
(July 23, 1998)
'Classic Golf Tips'
by Tommy Armour (Tribune Publishing, 1994, $19.95)
Tommy Armour(トミー・アーマー)はU.S.オープンに二回、全英オープン一回、その他PGAなどで計16勝したチャンピオンです。この本は、彼が数年間にわたって新聞に連載したコラムをまとめたもので(一頁に一項目で、非常に簡潔な説明です)、重複している項目が多い、イラストが下手くそで品が無いという欠点はありますが、Ben Horgan(ベン・ホーガン)やHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)とも共通する最大公約数メソッドなので安心して読めると云っていいでしょう。
唯一最大公約数でない教えは「バックスウィングをキチンと終らせろ。スウィングのトップで瞬間的に間を置き、全てをチェックしろ」というものです。「慌てたようなスウィングは身体のバランスを崩し、リズムも壊す」と主張します。そもそも私は速いスウィングをする方じゃないので、間をおくのは出来ない相談ではありません。やってみると間をおいたからといって飛距離が短くなるわけではないことが分ります。逆に曲がっている左肱を伸ばすタイミングが生まれ、結果的にスウィングの弧が大きくなるので飛距離が伸びる可能性が大になります。
'How to Play Your Best Golf All The Time'
by Tommy Armour (Simon & Schuster, 1953)
図書館で借りた古い本です。こちらでは7頁使って“トップの間”が説明されていました。
「"One-Two-Wait-Three"(1—2—ポーズ—3)と数えよ。"One"と"Two"はバックスウィングで数え、トップで"Wait"、"Three"で振り下ろす。
トップから慌てふためいて打ちに行くというのは、到底私には解けない心理学的ミステリだ。ボールは動かずに待っているのだから、狂ったような急発進をする正当な理由は見当たらない。多分、恐怖が理性を制圧してしまう局面の一つなのだろう。プレイヤーは心の片隅でミス・ショットを恐れていて、手っ取り早くコトを片付けて不安な状態に終止符を打ちたいのかも知れない。“トップの間”を置く代りに急いで振り下ろすと、彼の不安は現実のものとなるのだが」
【参照】
・「“トップの間(ま)”賛否両論」(tips_2.html)
・「積極的躊躇」(tips_2.html)
・「“トップの間(ま)”検事側の証人」(tips_25.html)
・「Leadbetterのトップの間」(tips_40.html)
・「トップの間(ま)の正体」(tips_82.html)
【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。
(May 13, 1998)
青木 功のヒールで打つパッティング・スタイルが珍しいのは世界の常識ですが、グリップも相当変わっていますね。基本的には、ウッドやアイアンを打つ時と同じVardon Grip(ヴァードン・グリップ)がベースのようです。左人指し指は外側に出ていず、シャフトを握っていて、右手の小指が左人指し指の上に乗っています。つまり、ポピュラーなreverse overlap(リヴァース・オーヴァラップ)ではありません。パットなので右手の親指は真っ直ぐシャフトの上。右人指し指は自然に伸ばしていて、シャフトにからまっていません。これは、右手の動きが強くならないための防止策と推察しましたが、どうでしょうか。
(August 02, 1998)
'See It & Sink It' The Inner Working of Golf (Video)
by Dr. Craig Farnsworth (Sports Eye Enhansements, Inc., 1997, 50 minutes, $19.95)
'Golf Magazine'で★★★★の評価(最高は五つ)だったので注文しちゃったのですが、これは失敗でした。「視覚化を土台にしたパッティング」を提唱する医学博士の本(同名)のヴィデオ化ですが、「ゴルフの基礎」的ヴィデオと何ら変わりがありません。
唯一参考になったのは「アドレス後3秒でパットする」というメソッドです。これ以上モタモタすると身体が強ばり、スムーズなパッティングにならないそうです。
同博士はJim McLean(ジム・マクレイン)ゴルフ・スクールに所属しているとかで、最近The Golf ChannelにJim McLeanと一緒に出演し、$19.95相当の大半を無料で喋っていました。クソ。
'The Inner Eye'
by Dr. Craig Farnsworth ('Golf TIPS,' July 1998)
Dr. Farnsworthは青木 功のパッティング・コンサルタントであることが自慢です。
「青木は私にこういう説明をした。常にボールの後ろからホールを見て、パットの距離を“感じる”ように努力している、と。“感じる”のでは駄目で、“視る”ようにしなければいけない。先ず第一に、パットの距離を歩くこと。当て推量は御法度。歩く。距離を知る。
パットの視覚化は、ボールの後ろに位置し、ボールをカップまで“目で押す”ような感じで行なう。意図したようなボールの転がりを“視る”ことによって、脳に明確なイメージを提供し、運動筋肉に行動への正確な刺激を与える。
青木はこの方法を実行することを約束して去り、直後の二つのSenior PGA Tourで優勝。その次ではトップ10入り、さらにその次ではプレイオフにもつれ込んで二位。以上の四試合で合計$300,000を稼いだ」
(August 02, 1998)
'How and When to Shape Your Shots'
by Dave Stockton with Larry Dennis ('Senior Golfer,' June 1997)
Dave Stockton(デイヴ・ストックトン)に云わせると、「ボールをストレートに打とうとするな」です。理由は、一寸したミスでボールは右か左どっちかへ曲がってしまう。また、問題無くストレートに攻められるグリーンの場合など、ついイージーに打ってミスを冒しやすい。
「私はほとんどストレートに打たない。必ず、フェードとドローのどちらかを使う。誰もが“どんな風に”ボールをカーヴさせるかを学ぶべきだ」
【フェード】
アライメント | ターゲットの左(=オープン)。 |
ボール位置 | やや左足寄り。 |
クラブフェース | ターゲットにスクウェアあるいはややオープン(フェードの度合いに応じて)。 |
手の動き | インパクトからフォロースルーにかけて、両手はクラブヘッドに先行し、掌はターゲットにスクウェアのまま。 |
スウィング軌道 | アップライト。 |
飛距離 | 若干短くなる。 |
【ドロー】
アライメント | ターゲットの右(=クローズド)。 |
ボール位置 | やや右足寄り。 |
クラブフェース | ターゲットにスクウェアあるいはややクローズド(ドローの度合いに応じて)。 |
手の動き | インパクトからフォロースルーにかけて、両手はクラブヘッドに遅れ気味で、右の掌を伏せる(手首を返す)ように。この動きが右から左へのスピンを生み出す。 |
スウィング軌道 | フラット。 |
飛距離 | 長くなる。 |
Dave Stocktonの6番アイアンの平均飛距離は160ヤードだそうですが、フェードだと155ヤード、ドローだと175ヤードになるそうです。
Dave Stocktonの記事ではないのですが、「フェード(スライス)をかける時は堅めのグリップ、ドロー(フック)の時は柔らかめのグリップ」というTipがあります。私はストレートな球筋ですが、グリップの堅さだけでフェード気味になったりドロー気味になったりします。
(August 15, 1998)
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