'LPGA's Guide to Every Shot'
by LPGA (Human Kinetics, 2000, $19.95)
これはLPGAのスター・プレイヤー(19人)と女性コーチ陣(9人)による共著です。全ページ・フルカラーで、大きめの写真を使って判りやすく説明されています。項目別で、先ずプロが自分のテクニックを説明し、それをコーチが補い、さらに練習法まで付け加えられています。出版は四年前というのに、19人のプロのうち7人ほどはもう賞金ランキングの上位には出て来ない顔ぶれになっています。厳しい世界ですね。
「・ バンカー・ショット(by JoAnne Carner)
バンカー・ショットはゴルフの中で最も易しいショットである。これが恐怖に結びつくのは、このショットが難しいからではなく、練習の機会が少ないからに過ぎない。
バンカーの中で突っ立ってしまうと、いいショットは出来ない。少し屈み込むようにし、両腕を低めにすることを勧める。
・ドライヴァー(by Gale Peterson)
《ロフトが増えれば許容度も増す》という表現は、ドライヴァーについて最もふさわしいものだ。選択肢としては6°〜12°のロフトがある。少ないロフトはサイド・スピンを生じ易く、ボールの軌道を曲げ、飛距離につながる滞空時間も短い。
あなたの3番ウッド、4番ウッド、5番ウッドをドライヴァーと競合させ、最も遠く飛ぶものを用いるべきだ。
・ラフ(by Michelle McGann)
長く肉厚の草は、巨人の指のようにクラブヘッドのネック部分を掴み、締めつける。こうなると、クラブフェースは左へと歪められ、ロフトも減少する。例えば、きついラフでは5番アイアンは2番アイアンのようになってしまう。こうしたきついラフでは、ロフトの多いクラブでフェアウェイに戻すのが最良の選択である。賢くなりなさい。プライドを捨て、早く道草から戻るべきです。
きついラフでは若干クラブフェースをオープンにする。草がクラブを捉えた時、ちょうどスクウェアになる。
・フロップ・ショット(by Meg Mallon)
フロップ・ショットは60°ウェッジなどでボールを高く上げ、着地したらすぐ止めるショットである。これは100%の自信を必要とする。そうした自信がないなら、このショットはしないこと。間違うと悲惨な状況が待っている。
私はスタンス、腰、肩をオープンにし、ボールはターゲット寄り(バンカー・ショットに似たセットアップ)。ロフトを活かすため、ダウンでは手首の動きを抑える。私は普通のスウィングより急角度のショットをする。ボールを直ちに空中に上げるには、大きなスウィングによるパワーが必要。ボールがいいライにない時は、このショットをすべきではない。
・コース・マネジメント(by Annika Sorenstam)
ラウンド前には必ずショート・ゲームの練習をすること。スコアの63%はグリーンへのピッチング、チッピング、パッティングであることを忘れないように」
(March 02, 2004)
この記事は重要です。心してお読み下さい。
パッティングに関して「振り子のようにパターを動かす」と、いとも簡単に言及していましたが、実はそれには二つの方式があることが分りました。すなわち、フェースをバック・ストロークでターゲット・ラインに対してオープンにし、戻って来てインパクトでスクウェアにするという肩を水平に廻す(地面に円弧を描くような)振り子方式。もう一つは、フェースは終始ターゲット・ラインに対してスクウェアで、バックで左肩を落し、それを戻しながらインパクトを迎えるという、時計の振り子の動きそのままの垂直振り子方式。 次の記事で筆者でインストラクターのT.J. Tomasi(T.J.トマシ)は、上の二つの方式はどちらが優れているというものではなく、どちらも成立すると述べています。水平振り子はBen Crenshaw(ベン・クレンショー)やGreg Norman(グレッグ・ノーマン)が採用し、垂直振り子はJack Nicklaus(ジャック・ニクラス)やDave Stockton(デイヴ・ストックトン)が採用しているそうです。 'Going Low' 「水平振り子方式は、背中を曲げずにスッと立った姿勢でパットする人に向いている(=Ben Crenshaw)。垂直振り子方式は上半身を屈め、胸が地面を向くような姿勢の人に相応しい(=Jack Nicklaus)。 しかし、人は姿勢と振り子方式をごっちゃにし易い。もし、リップ・アウト(カップに蹴られること)が多発するようになったら、自分の姿勢と振り子方式をチェックすべきである。 屈んだ姿勢で垂直振り子方式の人が、伸び上がり気味でパットするとプルし易い。逆に、立った姿勢で水平振り子方式の人が、屈み気味にパットするとプッシュし易い。 |
屈むなら肩を上下させて時計の振り子のようにストロークし、立つなら肩は水平のままフェースをオープン→スクウェアにストロークする。二つに一つ、どちらかである」
私はこの記事を読んで慌てました。二つの振り子方式をごちゃまぜにしてやっていたようです。姿勢は立った形で統一しているつもりですが、日によって、水平振り子になったり垂直振り子になったりしていました。その違いに気付かなかったのは浅はかです。調子がよく24パットで済んだ日などは、たまたまいい組み合わせになっていただけなのでしょう。
「振り子ストロークにも二通りある」これは驚きでした。
本日、練習グリーンで両方を試してみましたが、どちらが私に向いているかはそう簡単には分りませんでした。
(March 09, 2004)
一昨日、練習グリーンでみっちり試しました。どうも私には垂直振り子型ストロークの方が向いているようです。これまでずっと「自分は水平振り子型だ」と決めていたのですが、改めて水平に専念してみると、「ちゃんとインパクトでスクウェアになるのか?」という不安がつきまといます。その点、垂直振り子型はそういう心配は要りません。垂直振り子型に専念してみると、距離感も方向も抜群でした。
いくつかの成功しつつある試みをメモしておきたいと思います。
1) 猫背にならないようにする。パターをボールの後に構えた後、ボールから適切な距離に離れて立ち、背筋を伸ばす。「腰の関節とはどこか?」で紹介したように、腰から上半身を折って前傾し、次いで膝を曲げて高さを調節する。こうしないと、老人性猫背型というかカジモド型というか、背中を丸めたポスチャーになってしまいます。Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)は全盛期でも明らかに猫背でしたが、私には屈折点は多くない方がいいように思えます。フル・スウィングでもパッティングでも、ポスチャーの基本は同じではないでしょうか。
ボールは目の真下。スタンスの中央からややターゲット寄り。
2) 上のポスチャーを取った以上、ストロークは垂直振り子型一本槍です。時計の振り子そのままに、バックで左肩を落とし、それを戻しながらインパクトを迎えます。「インパクトでスクウェアに戻さなければ…」というプレッシャーがないので、伸び伸びとストローク出来る感じです。
3) パターがボールを打った時に、いい音がするようなストロークをする。私のOdyssey Rossie IIの場合、重い「ゴン!」という音と感触が得られた時、ボールが正しくよく走ります。「カン」とか「コン」だと絶対にショートします。簡単に云えば《スウィート・スポットでストロークする》ということなのですが、輪ゴムやその他の道具を使わないでも、音で分ります。
4) 距離感はあくまでもバックスウィングの幅で調節する。インパクトで力を込めた“打つ”方式だと、ショートしたりオーヴァーしたりしがちで極めて不安定です。特にダウンヒルの場合、“打つ”方式は非常に危険です。いい転がりを得るパワーは、長いフォロースルーで供給するように心掛けます。
5) 上の3と4を効果的にするため、グリップは緩めに握る。
本日、ラウンドで以上のポイントを踏まえてパットしました。とてもいいです。ピンから遠くへオンさせても、非常に気が楽です。慣れてくれば、強い味方になってくれることでしょう。
(March 15, 2004)
John Daly(ジョン・デイリィ)はBuick Invitational 2004で復活しました。Nissan Openでも上位に入りましたし、まだまだ過去の人ではありません。
'Grip It and Rip It!'
by John Daly with John Andrisani (HarperCollins Publishers, 1992, $13.00)
「私は六歳のころからアイドルのJack Nicklaus(ジャック・ニクラス)がやることを全て真似した。インターロッキング・グリップもその一つ。私の手は大きくもなく、指も長くないので、しっかりクラブを握るにはインターロッキング・グリップが不可欠だ。120mphで動いているクラブを、インパクトで制御不能の状態にしないためにも、両手がチームワークよくクラブを保持する必要がある。
ただし、グリップ・プレッシャーは軽くすること。私がきつくクラブを握ったら、水平から下がる私の(トレードマークの)トップなどあり得ない。
私の右の人差し指は他から離れて、ピストルの引き金を引く形になっている。トップではこの右の人差し指は(意識的にやっているわけではないが)シャフトから離れる。それがダウンスウィングで戻ると、インパクトでクラブヘッド・スピードを増加させる要因になると考えている。
スタンスは肩幅から2.5〜5cm短くすることを勧める。広いスタンスはパワフルに感じられるが、腰のフル回転を妨げる。ドライヴァーを打つ時でも、あなたの両踵(かかと)は肩幅を越えないように。
私のドライヴァーを打つ際のティーアップはかなり高めである。2.5cmはある。【編者註:この本は1992年に発行されています。今ならもっと高いでしょう】ボール位置はスタンスのターゲット方向に。
Jack Nicklausはかつて『より遠く飛ばしたい時は、バックスウィングをより遅くスタートさせる』と云っていた。Jack Nicklausは普通でも遅めのテイクアウェイをする人であることに注意。バックスウィングでボールを打つわけではないということの証明である。
背骨を中心に回転するだけでは、腰は十分廻らない。《回転すればするほど、ボールは飛ぶ》と思ってほしい。『肩は廻せ、しかし腰は抵抗せよ』というメソッドには賛成出来ない。腰も肩と一緒に可能な限り廻すべきだ。
50歳以上で身体の柔軟性が乏しくなって来た人は、バックスウィングで左踵を上げるとよい。どれだけバックスウィングが大きくなったか確認してほしい。
伝説的プロにも左肘を曲げた人は多いが、実は私もそうだ。これはカタパルトの役目を果たす。ただし、左肘を曲げるのはバックスウィングの最後の最後にすること。
多くのゴルファーはダウンスウィングで腰をターンさせるのではなく、スライドさせてしまう。
頭をボールの後に残すことは、最大限のパワーをショットに与えるために重要なことだ。頭を残せば、自動的に払うようなスウィングが可能になる。払うのでなく、ディセンディング・ブローだとバックスピンがかかるため、低く出たボールは次第に上昇し、落下すると短いランで止まってしまう。払うスウィングは、上昇軌道でボールを捉えるためバックスピンは少ない。ボールは放物線を描いて飛び、浅い角度で着地するためランが長い。【編者註:これは現在のプロたちが飛距離を伸ばしている理由の一つのローンチ・アングル(発射角度)と呼ばれるものです。1992年にこのようなことを発表していたJohn Dalyは偉い】払うスウィングは“掬い上げる”スウィングではない。ボール位置とティーアップの高さによって自然に払うスウィングとなる」
(March 19, 2004、改訂June 01, 2015)
'Park's Place'
by Ron Sirak ('GolfWorld,' April 2004)
「2003年のKraft Nabisco Championshipの最終日、Michelle Wie(ミシェル・ウィ)は最終組で廻っていた。No.11で15フィート(約4.6m)のイーグル・パットをミスし、次のパットも失敗。続く五つのグリーンのうち四つで3パットした。
今年、Michelle Wieは同じNo.11で2mのバーディ・パットを沈めたほか、続く五つのグリーンで1.5m〜2.4mのパットを成功させてパーをセーヴし、四位に入るという素晴らしい成果を示した。
Michelle Wieのコーチは『彼女は不注意なボギーを作ってはいけないこと、パーをセーヴする方法を学んだのだ』と云う。コーチによれば彼女のショート・パットの改善は、二つの部分から成り立っている。一つは凝縮してスピードアップしたプレ・パット・ルーティーン、もう一つは頭を動かさない練習だそうだ。
『彼女が短いパットに失敗したのは、彼女が頭を動かしたからだ』とコーチは云う。彼女の家のパット練習道具Putting Trackは役に立ったそうだ。彼女の父は『我々は冬の間、ずっと7フィート(2.1m)のパットを練習し続けた』と語っている」
(April 08, 2004)
全く何も要らないわけではありませんが、Putting Track($34.99)などの道具を買わずに済むという練習法です。練習グリーンで実施する時は、パター以外にクラブを二本、絨毯の上で練習する時はクラブの他にカップの直径と同じ4.25インチ(10.8 cm)に切った円形の紙を御用意下さい。
【参照】「絨毯上のパッティング」
'Golf for Teachers and Their Students'
by Stanley L. Shapiro (Stanley L. Shapiro, 2002, $19.95)
「先ず、カップの両脇から10cmずつ離して二本のクラブを平行に置く。この二本のクラブの間でパターを動かしてパットし、少しずつ間隔を狭めて行く。
最終的に、パターの両端から3mm離してクラブ二本を配置し、そのクラブに触れることなく五回連続でパットに成功出来たら、めでたく卒業。
これは市販の多くの練習道具の代用となる、きわめて安上がりでしかも効果的な練習法である」
(April 08, 2004)
'LPGA's Guide to Every Shot'
by LPGA (Human Kinetics, 2000, $19.95)
「高いボールを打つためには両腕で加速するダウンスウィングが必要である。これを身につけるには、両脚を交差させてアドレスする。右利きの人は右足を左足の前に置く。いくつかボールを打ってみる。
両脚の動きを封じることによって、Uの字のスウィング(スウィングの底辺が長い。Vのようにシャープでない)が達成出来る。これが高いボールを打つために欠かせないものである。
【もし、あなたが腰を痛めているならこの練習をしてはいけません】
(April 16, 2004)
メイジャー・トーナメントに参加しているMichelle Wie(ミシェル・ウィー)でさえ、昨年はパットの際に頭を動かしていたのが原因で不調だったという事実は驚きでした。シーズンオフの猛訓練の甲斐あって、今年、彼女はメイジャーの四位に食い込むまでに成長しました。
私も頭を動かさないパットをするよう努力しています。「Ernie Els(アーニィ・エルス)のショルダー・ターン」は、ターゲットに背中を向けるというもので、これをやり始めた時は非常に恐ろしい感じを味わいました。「頭を動かさないパット」も同じです。見たいもの(ボールの行方)を見ずに我慢するというのは辛い。非常に辛い。
しかし、「頭を動かさないパット」に努力するようになって、長いパットが入ってしまうとか、入らないまでも片手でタップ・イン出来る距離に近づくことが多くなりました。どうやったら一貫して頭を動かさずに済むか模索中ですが、現在はアドレスしたら"Trust!"(信じろ!)と念ずるようにしています。目でボールを追いかけたくなるのは不安だからです。入ると決まっているなら心配することはありません。自分の“読み”を信じ、練習で得たパットの距離感を信じ、それを実行出来る自分の筋肉の動きを信じる。
これが毎回実現出来るといいのですが。
(April 18, 2004)
'The Longest Yard in Golf'
by Editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' May 2004)
「1mのパットは簡単なはずだが、『入って当然』だからこそプレッシャーを伴って難しいパットに変貌する。以下の四項目によって困難を乗り越えよ。
1) 頭を動かすな
頭が動かさなければ身体も動かない。動く部分が少なければパターフェースをスクウェアに保てる。
2) 緩めにグリップせよ
パターをきつく握ると緊張が生じ、リズムを損なう。ストロークの間じゅう指は軽く、手首と前腕部はソフトに。これによって狙い通りにボールを転がすことが出来る。
3) ストレートにストロークせよ
パターを真っ直ぐ引き、真っ直ぐ出す。フェースがスクウェアなら、ボールはカップに入る。
4) しっかり打て
あやふやなストロークは失敗の因。ボールをカップの向こうの壁にぶつけろ。積極的なストロークはラインに乗せ易くする」
(May 06, 2004)
何故か私のスウィングはイージー過ぎると思っていました。Ernie Els(アーニィ・エルス)のようなイージー・スウィングなら結構なのですが、そうではありません。距離は出ない。方向も乱れがち。
ヴィデオを撮るまでもなく自覚したのは、「自分はバックスウィングで左腕を折っている」ということでした。これがイージーで快適なスウィングの要素であり、距離を減らし、方向をバラけさせる要因だと考えました。
今日、練習場で左肘を折らないスウィングで通してみました。左肘を折らないのですから、当然バックスウィングは短くなります。そこから下半身主導で打つと…、まあ惚れ惚れするようなショットの連続でした。
プロやコーチの中には「左肘を折ってもよい」と断言する人もいます。しかし、もう身体が廻らないシニアならともかく、まだ廻る段階なら左肘は折らない方がベストだと思います。距離と方向に影響します。
「左肘を折らないでスウィングする」というのは、何の変哲もないtipですが、私の場合、ラウンドでは10〜30ヤードの飛距離増をもたらしてくれました(肘を折って打っていた日との比較)。これは無視出来ない長さではないでしょうか。私自身、1〜2クラブ短いのを持たなくてはならないほどの変更を迫られました。加えて、方向もデッドなのです。真っ直ぐピンに向かって飛んで行きます。こんな簡単な注意事項で、いいゴルフが実現出来るとは思ってもいませんでした。
「初心忘るべからず」ですね。
(May 08, 2004)
トップで間(ま)を置くのがいいか、悪いかということではなく、必然的にトップでは間が出来ると考えるべきでしょう。いくつかの本の記事を総合しますと、時計の振り子は両端で一瞬止まるように見えます。学校の玄関などにある、大きな振り子時計ですと顕著に分ります。また、子供が遊んでいるブランコを見ていても、同じ現象が見られます。
つまり、運動している物体は急激に方向を変えるわけに行かないのです。円運動なら別ですが、線的に運動しているものは、方向転換の際に一瞬止まらざるを得ない。
'Swing-Tempo'という新商品は、メトロノームの一種ですが、トップでは間があるということを前提にして設計されています。
写真や説明はメーカーのページでどうぞ:http://www.swing-tempo.com/
この製品ではバックスウィングの長さ、トップの間の長さ、ダウン〜フォローまでの長さを設定出来ます。メーカーでは二つの案を提示します。(1) 下のような基本モデルをを適宜変更する方法と、(2) 好きなプロのデータを用いる方法…の二つです。数字はそれぞれ1秒の10分のいくつかを示しており、"05"は「1秒の10分の5」、"03"は「1秒の10分の3」、"06"は「1秒の10分の6」だそうです(メーカーの説明)。
(1) 基本モデル
Tempo | Back | Top | Down |
---|---|---|---|
早め | 05 | 03 | 06 |
中間 | 06 | 04 | 07 |
遅め | 07 | 04 | 08 |
(2) プロ・モデル
Pro | Back | Top | Down |
---|---|---|---|
Nick Price* | 04 | 02 | 05 |
Greg Norman | 04 | 03 | 06 |
Sergio Garcia | 05 | 03 | 06 |
Phil Mickelson | 05 | 03 | 06 |
Vijay Singh* | 05 | 03 | 06 |
Earny Els* | 05 | 04 | 06 |
Fred Couples* | 05 | 04 | 06 |
David Duval* | 05 | 04 | 06 |
Tiger Woods* | 05 | 04 | 06 |
John Huston | 05 | 04 | 06 |
Jim Furyk | 06 | 04 | 05 |
Jeff Maggert* | 05 | 02 | 06 |
Nancy Lopez* | 07 | 04 | 06 |
Annika Sorenstam | 05 | 04 | 06 |
Se Ri Pak | 06 | 04 | 07 |
*印の7人は音のシグナルが入ったヴィデオのデモがあります。http://www.swing-tempo.com/Idealtempo.htm
コンセプトは素晴らしいと思うのですが、デモで聞く限り、音とスウィングのタイミングがよく分りません。なお、この製品には音でタイミングを得るだけでなく、目で見るモード、振動によって身体で感じるモードなどもあります。
$129.99と高価なので、おいそれと購入するわけには行きません。以上は私が使ってみた報告ではなく、トップの間を認知した新製品が出たという紹介です。
(May 10, 2004)
'Slow It Down'
by Brett Taylor with Al Barkow ('Golf Illustrated,' April/ May 2004)
「あまりにも速いスウィング・テンポは大多数のゴルファーに困難な問題点を作り出す。あまりにもゆっくりのテンポでも、パワーと正確さを失ってしまう。あなたに相応しいテンポは、その中間にあるはずだ。
ここでテンポとは全体のスウィングの早さのことであり、インパクトにおけるスウィング・スピードの早さと混同しないように。インパクトにおけるスウィング・スピードはテンポによって左右されるものの、あなたが想像するようなものではない。馬鹿っ早いテンポがより早いスウィング・スピードを作り出すとは限らないからだ。
インストラクターの何人かは二拍子のスウィングを勧める。テイクアウェイで1、インパクトで2。だが、私は三拍子の方がいいと思う。テイクアウェイで1、トップで2、フィニッシュで3。これは高名な英国人コーチのPercy Boomer(パースィ・ブーマー)が『美しく蒼きドナウ』をテンポの模範とせよと云っていたのに符合する。
バックスウィングからダウンスウィングへの推移はテンポに関して非常に重要なポイントである。非常に速いスウィングは、往々にしてここから始まる。トップから打ち急ぐことは、完璧なテイクアウェイを台無しにしてしまう。バックスウィングのトップで、若干の間(ま)を置く必要がある。トップの間を作るにはいくつかの方法がある。先ず、バックスウィングを完了させるという方法。もう一つは、バランスが崩れない程度に、快適に行けるところまでクラブを振りかぶる方法。いずれの場合も、必然的にトップの間が生じる。
Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)は『ダウンスウィングの最初の60cmは、バックスウィングの最初の60cmと同じスピードであるべきだ』と云っていた。これではスピードが得られないじゃないかと考える人が多いだろう。だが、ゴルフではしばしば正しく見える反対に真実があるものだ。クラブはダウンスウィングの最中、引力と遠心力によって速度を増すのだ。これらの自然現象に任せて、あなたが自分で作り出そうとするよりもずっと多くのパワーを作り出そう」
私は、この最後の段落に全面的に賛成します。我々の力などは“母なる自然”に敵わないのです。“母なる自然”がクラブを落下させようとする時に、我々がちょいと後押しする…これが正解だと思います。トップの間(ま)とは、“母なる自然”がクラブを落下させるタイミングを待つ一瞬だと思えばいいのでしょう。
(May 10, 2004)
'Rough Shots'
by Patrick O'Keefe ('The Meridian Star,' August 23, 2003)
これは当地のローカル紙のゴルフ欄に掲載された記事。筆者はDancing Rabbit G.C.所属のPGAプロ(インストラクター)。 ラフからのショットは、ラフの長さ、硬さ、湿り具合などによって、とてつもなく飛び過ぎたり、距離の出ないてんぷらになったりするトラブルが起ります。私の住むアメリカ南部のゴルフ場はバミューダという強(こわ)い芝が多いので、その影響は甚大です。 「芝の影響を極力排除するため、ラフからのショットは急角度に振り下ろすスウィングが望ましい。長い芝がホーゼルを捉えるとフェースがクローズになり易いので、若干オープン・フェースで構える。オープン・スタンス。ボール位置をスタンスのややターゲット方向に置いて、ラフからの脱出に適したロフトを得る。 ラフからのショットは距離が出ない。ターゲットの手前にラフやバンカーなどがある場合、フェアウェイにボールを出す方が賢い。 グリーンサイド・ラフからのショットはバンカー・ショットに近い。ラフの密度が濃ければ、砂糖のような砂のバンカーから攻撃的にショットするように打つ。そう濃いラフでなければ、堅めの砂からのバンカー・ショットのようにスウィングする。 芝がなびいている方向もショットに影響を与える。もし、芝がプレイヤーの方に寝ていると、芝がクラブを捉えてスピードを遅らせ、距離を不足させる原因となる。芝がターゲット方向に寝ていれば、グリーンサイドからのショットは易しいが、プレイヤーをフルショットに誘い、それはてんぷらになりがちとなる。 |
ラフが通常のフェアウェイの芝の長さより長いか湿っていると、ボールはターゲットを飛び越す可能性がある。フェースとボールの間に芝や水分が挟まることによってバックスピンがかからず、ボールは低く出て普通よりランが増える。ノーマルなスウィングをしたにも関わらず、コントロールが利かずにグリーン・オーヴァーしたとしたら、それはボールが"flier lie"(フライヤー・ライ)にあったに違いない。
先ず"flier lie"かどうか見極めなくてはならない。芝やクローバーがボールとクラブフェースとの間に挟まるが、その長さがホーゼルに達するほどではないとすれば、バックスピンの減少と飛び過ぎやてんぷらなどを覚悟しなくてはならない(編者註:ホーゼルに達するとクラブが絡めとられ、距離が減少する)。露、雨、草から滲み出た液などの水分もバックスピンを減じる要素である。
状況を見極めたら、飛び過ぎ対策の方法を選択する。ワン・クラブ短くするか、スウィングを小さくするかどちらかである。急角度のスウィング、オープン・フェース、ハイ・フェードでターゲットを目指す」
(May 23, 2004)
'Turn your chest for Power'
by Rob Akins ('Golf Digest.' April 2003)
この記事はチキン・ウィングをなくすためのtipとして書かれていますが、「義父の秘伝」(tips_43.html)の《インパクトで胸を張れ》に非常に似ています。筆者のRob Akins(ロブ・エイキンズ)はDavid Toms(デイヴィッド・トムズ)やLoren Roberts(ローレン・ロバーツ)のコーチです。
「インパクト以降も両腕を伸ばしたフォローを取ることがパワーに繋がることは良く知られている。しかし、単に伸ばしただけでは駄目で、“両腕が胸を追い越してはならない”のである。クラブフェースをスクウェアにしようと努力したりすると、両腕は胸を追い越し、左肘が折れて浮き上がったチキン・ウィングになってしまう。
クラブヘッドがボールを通過する間中、身体を廻し続けなくてはいけない。両腕は伸ばされ、クラブは自動的に振りほどかれる。これは長くストレートな、きちんと打つショットへの鍵である。インパクト前後で胸を廻せば、左腕は真っ直ぐになり、最大のパワーとコントロールが得られる。
これを身につけるには、極端に短いスウィングをしてみることだ。バックスウィングは左腕が地面と平行になり、コックされるところまで。ダウンスウィングは、クラブヘッドがターゲットを指すところまで。その際、両腕は伸ばされ、グリップエンドがお臍を指すように。フェースの向きなど心配しないこと。重力が自然に処理してくれる。実はこの短いスウィングを実戦に用いている人もいる。これでも驚くほど飛ぶのである」
確かに、上のようなスウィングでもフル・スウィングと変わらない距離が出ることがあります。
(May 25, 2004)
トップで上半身がターゲット方向に傾ぐと、ギッコンバッタンのスウィングになります。この姿勢をリヴァース・ピヴォットと云います。これを患っているかどうかは、自分では分りません。友人に見て貰うか、ヴィデオに撮るか、どちらかです。
'The Best Golf Tips Ever'
by Nick Wright (Contemporary Books, 2003, $24.95)
「PGAツァー・プロのFrank Nobilo(フランク・ノビロ)のアイデア。リヴァース・ピヴォットを防ぐには、スウィングの間じゅうベルト・バックルを水平に保つように心掛ける」
(May 28, 2004)
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