プロたちは一定のリズムとテンポを保つことが、長期にわたって安定してプレイ出来る秘訣だと知っています。その日その日でリズムとテンポが変わったのでは、不安が先に立って自信を持ってプレイ出来ず、四日間のトーナメントを乗り切ることは困難だからです。彼らは、スウィングやパッティングの練習にメトロノームを使います。
お嬢さんや姪ごさんからメトロノームを借りられれば最高ですが、そうでなくても、ネットを検索すれば無料のメトロノームがあります。
私の「"1-2-3"のゴルフ」は56ぐらいのテンポです。
【参考】「自分固有のテンポでパットせよ」(tips_163.html)
(December 01, 2002、改訂May 31, 2015、増補January 06, 2017)
握力を向上させればゴルフの助けになることは誰もが知っていますが、そういう力を手軽に計測することは出来ませんでした。この記事でそれが可能になります。筆者はPGAプロフェッショナル(インストラクター)で、ゴルフ・スクールの教頭でもあります。
'Get a Grip'
by Steve Atherton with Tara Gravel ('Golf Digest,' January 2003)
「誰でも飛距離を伸ばしたいと思いトレーニングに励んだりするが、握力を見落としがちである。
当スクールで150人のツァー・プレイヤーをテストしたところ、握力とクラブヘッド・スピードおよびクラブフェース・コントロールには密接な関係があることが判った。
世界ランキングのベストのプレイヤーたちは片手で平均60kgの力を発揮し、それはドライヴァーで100mph(=161km)のスウィング・スピードを達成可能であることを意味する。最強のプレイヤーたちはグリップの強さが75kg以上。
男性アマチュアの平均は50kg(90mph=145km)で、同じく女性は30kg(70mph=113km)である。
【握力テスト】
15cmくらいのペンチと木製のティー(プラスティック製は不可)を用意。ティーの中程をペンチで挟み、ティーを折らんばかりに力を振り絞る。終えたら、溝がいくつ出来たか数える。ティーを換え、もう一方の手も計測する。
【結果】
・溝が2以下:5kg以下の握力、50〜69mph(80〜111km)のスウィング・スピード達成可。
・溝が2〜3:26〜50kgの握力、70〜89mph(113〜143km)のスウィング・スピード達成可。
・溝が3〜4:51〜70kgの握力、90〜109mph(145〜175km)のスウィング・スピード達成可。
・溝が4以上:70kg以上の握力、110mph(177km)以上のスウィング・スピード達成可。
【鍛錬法】
1) グリップ・ボールを8〜10回ぎゅっと握る。手を替えて、同じ回数。親指と他の指で数回握る。指一本ずつで握る。
2) 飛距離を伸ばすトレーニングの1と3を20回ずつ、両方の手で行う。ダンベルは各自の現在の強さで選ぶ。もし、20回出来なかったら、ダンベルの重さを減らす」
私のテスト結果は「溝が5つ」でした。自分でもびっくりですが、多分プロ用の重いヴィデオカメラを長年扱って来たので、自然に握力がついたのでしょう。だったらもっと飛ばないとおかしいことになりますが:-)。
(December 14, 2002)
以下の金言集は当サイトが独自に収集・翻訳したものです。無断転載・引用を禁じます。
「木をよける秘訣は、木に向って真っ直ぐ打つことだ」
Michael Green(マイケル・グリーン)
「一打だけのひどいショットだけでは下手なゴルファーとは呼ばれない。ひどい一打に続く、別のひどい一打によってダッファーと呼ばれるのだ」
Jack G. Heise(ジャック・ハイセ)
「池越えのティー・グラウンドでボールを洗うのは無駄なことだ」
Henry Beard(ヘンリィ・ビアード)
「ゴルフ・エティケットは国歌の二番のようなものだ。内容は立派なのだが、誰も知らない」 「スポーツマンシップとはロスト・ボールを拾い上げないことだ。それが転がっている間は」 「良いショットと悪いショットの差は、美人と並みの女性の差に等しい…たった数ミリの問題なのだ」 「打つ前や後にあなたが野獣のように見えたとしても、それは問題ではない。インパクトの瞬間に美しく見えればいいのだ」 「ボールに足が生えていると思え。それを撫で切りにするんだ」 「私はショート・パットは“打ち”、ロング・パットはストロークする」 「本当のゴルファーは、リラックスするために仕事場に向う」 |
「キャディの助言が必要になる時が来たら、彼がボールを打ち、私がバッグを担ぐね」
Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)
「私はラフにあるボールを蹴ったり、バンカーのライを改善したりしない。そういうのはキャディの仕事だ」
Bob Hope(ボブ・ホープ)
(December 19, 2002)
スポーツ心理学者Dr. Nick Rosa(ニック・ローザ博士)のサイトに、興味深いQ&Aが掲載されています。氏の許可を得た転載の四回目。原文は長いので、以下は要約です。
質問:家でボール無しで素振りしています。スウィングの細部を確実にするには、この方法が相応しいと信じています。しかし、練習場やコースに出てボールが目の前にあると、素振りのように行きません。ボールに意識が集中し過ぎるようなのですが。
回答:家の中でのボール無しの練習はとても効果的です。今のまま続けることをお勧めします。ただし、一点だけ変更を加えます。
家の中とゴルフ場の条件を同一にする必要があるので、白いテープかヴェルクロでボールの大きさにしたものを床に置いて下さい。家の中でもゴルフボールのサイズ、色、位置を見つめて集中します。これが視覚的合図となってコースでも素振りの成果を導きます。問題解決。保証します。
(January 13, 2003、改訂May 31, 2015)
Oxmoor Valley G.C.(オックスムア・ヴァリーG.C.)は私の住むミシシッピ州の隣りのアラバマ州バーミングハムにあり、'Robert Trent Jones Golf Trail'(ロバート・トレント・ジョーンズ・ゴルフ街道)の一つです。コース設計家Robert Trent Jones(ロバート・トレント・ジョーンズ)は生涯に世界中で500のコースを作り、「私が作ったコースに日は沈まない」と豪語しました。アラバマ州は彼に、州全体に7つのパブリック・コースを一気に誕生させるというプロジェクトを発注。ゴルファー達が適度のドライヴで各コースを巡れるように配置されていて、夏場には三つのコースを連日廻る「ゴルフとホテルの格安パッケージ」も用意されています。
ジョージア州アトランタ郊外にお住まいの宮村さんからメールを頂きました。宮村さん(熊本県生まれ、37歳)はオレゴン州ポートランドに長くお住まいで、2002年にジョージア州に引っ越されたばかりとのこと。私のこの「日記」は古くから御愛読下さっていたそうで、折角近くに来たので一緒にラウンド出来ないか?というお問い合わせでした。丁度、こちらもアラバマ州バーミングハムに用事がありましたので、お互いの中間地点でプレイすることにし、Oxmoor Valley G.C.を選んだわけです。私は前週の大叩きラウンドによる両腕の疲れが抜けていず、「多分、ワン・ラウンドしか出来ませんよ」と予告してありました。
ここの練習場(右の写真)がユニーク。ピンは全て砲台の上に立っているのです。ピッチング用の60ヤードぐらいから100、150、200等と8つの砲台があります。"Take dead aim."(デッドに狙え)を強制されているわけで、いかにコースのピン配置が難しいかを象徴しているようです。
二つの18ホールがあるのですが、炭鉱跡地をゴルフ場にしたというアップダウンの激しいコースを避け、我々は「比較的フラット」と云われるValley Course(ヴァリー・コース)を予約していました。ホワイト・ティーで6,059ヤード、パー72、レートは68.1、スロープ123という数字です。料金ですが、シーズン・オフの現在はグリーン・フィー$35.00、カート代$15.00。アトランタ近辺は$80.00以上のコースばかりだそうで、宮村さんは大喜び。宮村さんはいつも歩くことにしているそうなので、$35.00+税金を支払うだけで済みました。年寄りの私はもちろんカート使用:-)。
当日の土曜日は昼過ぎというのに1.1℃という寒さで、鉄製の旗竿を持つと手が痺れそうなほど。地面はぬかるんでいて「カートパス・オンリー」。条件は最悪でした。
このコース、絶えず池とバンカーがグリーンをガードしているという感じで、花道を長く転がすというような安易な手段を許しません。かといって、私の得意のロブ・ウェッジも湿った地面でヘッドが滑らず、全く役立ちません。私は前週の大叩きラウンドを再現してしまいました。
事前のメール交換で宮村さんの「300ヤード・ショット」についてお聞きしていたのですが、宮村さんはアーリイ・コックと左肩を十二分に廻したスウィングで私を常時50〜70ヤードは置いてけぼりにし、条件(気温、風)さえ整えば確かに300ヤードは嘘ではないことを証明されていました。また、ここのグリーンは広大でしかもポテトチップス状にうねったグリーンばかりなのですが、宮村さんはスピード・コントロールがお上手で、素晴らしいパットのいくつかを披露してくれました。
結果的に、慣れないコース・レイアウト、寒さなどで二人とも不本意なゴルフとなり、この夜のビアホールにおける反省会はいささか湿っぽいものとなりました。「あれでコース・レート68.1はおかしい」という点で意見が一致しました。宿に戻るとTVの翌日の天気予報は「晴れ」、私の腕も大丈夫なので同じコースへの復讐戦を決定。
「晴れ」どころではなく業界俗語では「ドピーカン」と呼ぶ快晴となり、上着を一枚ずつストリップするポカポカ陽気。一部を除き、フェアウェイもカートで走れます。ということは、クラブヘッドも滑ってくれ、ザックリが減るということです。
「高野さん、励みのために多少の賭けをしませんか?昨日のスコアを多く縮めた方が勝ち。負けたらビールを奢る」と宮村さん。昨日の私の凄いスコアを縮めるのは簡単に思えたので不公平だとは思いましたが、挑戦に応じました。
宮村さんは接待ゴルフに慣れているそうで、その秘訣を教えてくれました。接待だからといって、スコアを意識的に悪くすることはしない。お客さんのボールを常に確認し、見失わないようにする。お客さんには十分時間を上げるが、自分のための時間は最小限にする。自分のボールが木立に入ったら、何も考えずに出すだけ。パットの読みも二点チェック(カップの後ろとボールの後ろ)だけで済ませる。とにかく、お客さんに楽しんで頂く…というものです。御自分の実力を最高に発揮しながら、しかも接待という趣旨を貫徹するというセオリーに感心しました。
この日は練習場で宮村さんからいくつかヒントを頂きました。腕の疲れがないので伸び伸び打てる心境にもなり、天気と相まっていい予感がしました。No.1 (393ヤード)Par 4を二人ともパーという、いいスタートもそれを裏書してくれました。
宮村さんのゴルフは面白くて、打った後必ず自己評価が聞けます。「うん、いい位置だ」、「力まず、いいショットでした」、「狙い通り。最高!」などなど。プロがマイクを付けてラウンドするスキンズ・ゲームか、ザ・ゴルフ・チャネルの「ラウンド・レッスン」みたいです。自分が達成した結果を自賛することは、Greg Norman(グレッグ・ノーマン)などもやっています。ポジティヴに自信を満ち溢れさせるいい方法だと思います。
私は、あるホールで二連続OB、上がって10という近来稀な記録を作りました。宮村さんが「相当右を向いてますよ」と注意してくれ、修正したつもりでもまだ右を向いていたのです。ちゃんと、いつものようにボールの近くに目標を作ってアドレスしたのですが、それでも駄目というのは不可解です。かなり左を向いた三打目はセーフでしたが、やはり右へ出て行きました。これは家に戻ってからの宿題となりました。
このValley Courseのシグネチャー・ホールはNo.18で、"The Assassin"(殺し屋)という綽名がついています。393ヤード、パー4ですが、物凄い打ち上げ。旗は遥か彼方の上空ではためいています。最初の日、私のティー・ショットはフェアウェイにすら届かず、ラフから屈辱的な二打目を打つハメになり、7を叩きました。二日目は無事フェアウェイに着地でき、なんとかボギー。
宮村さんは「ジョージア州に移ってから練習不足で、オレゴンで鍛えたバンカー・プレイが錆び付いた」とこぼしておられました。そのバンカーが命取りで、宮村さんのスコアは一打縮まっただけでした。私は十打縮めて、ビールを御馳走になりました:-)。
'Robert Trent Jones Golf Trail'にはまだまだ有名コースがいくつもあります。先が楽しみです。
(February 11, 2003)
野球、フットボール、バスケット・ボール、テニス…こういったスポーツの選手でゴルフも上手いという人はよく見かけます。PGAツァーに参加しようとする人さえいます。Michael Jordan(マイケル・ジョーダン)がその筆頭。重量挙げの選手でPGAツァーに参加出来るような人はいるでしょうか?ゴルフが腕力で済むものなら、もと重量挙げの選手が大挙してゴルフ界になだれ込んで来てもよさそうですが、そういう話を聞いたことはありません。
「ザ・ゴルフ・チャネル」では毎年小中学生を集めて、年齢別全米チャンピオンを決める「ドラヴィング、アプローチ、パッティング」のトーナメントを行っています。か細い腕の少年少女たちですが、彼らでさえドライヴァーで180ヤードぐらい飛ばします。柔軟な身体をバネとして使って飛ばすのであって、彼らも腕力ではありません(腕力など備わっていない)。
どうにもうまく飛ばないある日、「そこそこ飛んで前進出来ればいい。とにかくスウィート・スポットで当てよう」と思いました。スウィート・スポットで当てるためには、インパクトで左腕が伸びていなくてはなりません。アドレスで伸ばしていたわけですから、伸ばしたまま下りて来なければスウィート・スポットで直撃出来ない理屈です。
アメリカのゴルフ界では"Less is More."(少ないほど多い)という訳しにくい言葉が聞かれます。「コンパクト・スウィングほど飛ぶ」という逆説的な現象を格言にしたものです。バックスウィングが短いほど、スウィート・スポットで当て易いので距離が出ます。クラブを短く握ると、この場合もスウィート・スポットで当て易いので距離が出ます。パワーをセーヴしてゆったりバックスウィングする方が距離が出ます。全て「少なめ」の方がいい結果をもたらすという逆説です。"Less is More."は毎日長時間練習するプロたちには当てはまらない格言でしょうが、我々ダッファーにはぴったりです。
「かっ飛ばそう!」と思うと、力んで強張った手首によりスライスやプル・フックが出ます。「コンパクトにスウィート・スポットで打つ」と考えれば、トップしても真っ直ぐ180ヤード近くは転がります:-)。コンパクトなスウィングでは身体の揺れ動きが少なくなるので、実際にはいいショットの連続が期待出来ます。
で、飛ばずに悩んでいた私はNo.14 (442ヤード)Par 5での第一打をコンパクトに振ってナイス・ショット、二打目の3番ウッドは短く持ち、これもコンパクトに振ってナイス・オン。イーグル・パットをミスしてバーディでした。イーグルなら最高ですが、バーディでも御の字です。"Less is More."の典型のような一幕でした。
この時、「飛距離というのは銀行利子のようなものである」と感じました。「コンパクトにスウィート・スポットで打つ」というのは、堅実に預金するようなもの。その預金への御褒美として利子がつく。その利子が飛距離であり、これはおまけだと思うべきではないか。先におまけを望むのではなく、地道に預金をするのが先決です。
"Less is More."ですが「小は大を兼ねる」、「控えめは三文の得」、「欲張りの距離失い」という感じでしょうか。お好きなのをどうぞ。
(February 15, 2003)
「曲がれ!」、「止まれ!」、「行け、行け!」、「入れ!」…など、アメリカ人はボールへの呼びかけを盛大に行います。
私は儀礼と連帯感ゆえ他人のボールには声をかけますが、自分のボールにはよほどのことがない限り何も云いません。もう打っちゃったわけだし、責任はボールじゃなく打った私にあるわけだし、犬猫ならともかくボールに呼びかけてもどうなるもんでもないと思うからでもあります。しかし、木に当たりそうな場合とか、バンカーに入りそうな場合に何も云わないのは、アメリカ人にはかなり物足りないようで、周りの連中が「突き抜けろ!」とか「転がり出ろ!」とか口々に叫んでくれます。中には「あんたの代わりに云ってやったんだぜ」と恩着せがましく云う人間もいます。「一日$5.00でボールへの説教(呼びかけ)を引き受けてもいいぜ」と、ニヤニヤする輩さえいます。
先日一緒に廻ったJim(ジム)も私のボールに声を嗄らしてくれた口ですが、「駄目だ、あんたのボールは英語を理解しない」と文句を云っていました。アメリカ製のボールなんですけどね:-)。
(March 03, 2003)
スポーツ心理学者Dr. Nick Rosa(ニック・ローザ博士)のサイトに、興味深いQ&Aが掲載されています。氏の許可を得た転載の五回目。
質問:「コースではスウィング・メカニクス(動作)でなく、ターゲットに意識を集中せよ」と云われますが、それだと常に急速なバックスウィングになってしまいます。レッスン・ヴィデオを沢山持っていますが、いいテンポを確立する役に立っていません。どうしたらよいのでしょう?
回答:ロング・ゲームに関する質問ですね。次のようにして下さい。
・ヴィデオの中から、あなたが真似したいスウィングとテンポのモデルを決めます。
・そのモデルの動きを身体の記憶に取り込みます。
・ティー・グラウンドやフェアウェイで、瞬時にそのモデルにスイッチ出来る「引き金」を開発します。
モデルのスウィングのセットアップからフォロースルーまでの部分を選択します。この部分だけを何度も視聴します。理想的なスウィングとテンポを、心の中の映像として明確に描けるようになるまで繰り返します。
次に、身体の記憶に取り込みつつ「引き金」を構築します。後述のステップ1から3までを熟読してから練習を始めて下さい。
1) 目を閉じ、あなた自身をヴィデオ・テープで観るように視覚化します。ティーグラウンドかフェアウェイでターゲットを見据えているあなた自身の「映像」を観ていると想像しなさい。画面のあなたは素振りをし、再度ターゲットを見据え、やおらボールに集中します。アドレスし、クラブを振り上げ、あなたのモデルのメカニクス(方法)とテンポでスウィングを完了します。適切な飛距離、軌道、着地点を想像しなさい。
上のステップを数回繰り返します。特に、スムーズなメカニクスとテンポに注目。
2) 目を閉じたまま、上のヴィデオを繰り返しますが、今度はヴィデオ画面を外側から観るのではなく、あなた自身がティーグラウンドかフェアウェイに立っていると想像します(観客ではなく主役)。足の下の地面、手にしたクラブなどを感じなさい。目の前のターゲットを見ます。素振りしながら、メカニクスとテンポを感じ取ります。(※)再度ターゲットを見据え、ボールに集中します。さあ、セットアップとバックスウィングのエネルギーの推移を感じ取りなさい。理想的なメカニクスとテンポのスウィング、フォロースルーまでのエネルギーの推移を感じ取りなさい。適切な飛距離、軌道、着地点が得られたところを想像しなさい。
3) 上のステップに引き金を加えます。ステップ2の(※)のところで、深呼吸しゆっくり息を吐きながら「リラックス」と唱えます。これを付け加えたステップ2を五回繰り返します。
ステップ3を一日一回、数日実行しなさい。ある時はティーグラウンド、ある時はフェアウェイに立っていると想像しなさい。
コースに出たら、深呼吸しながら心の中で「リラックス」と唱え、ターゲットを見据えます。これがモデルのメカニクスとテンポへの自然な引き金となります。
(March 11, 2003)
'How to Use Lead Tape'
by Ed Bowe with Cathryn Maloney ('Golf Digest,' March 2003)
図解入りの解りやすい記事です。鉛はあくまでもボールの軌道(高低、左右)を調節するものであって、直接飛距離にかかわるとは書いてありません。結果的にスウィング・ウェイトが増すので、それがプレイヤーにたまたまフィットすれば飛距離も増えるでしょうが。
一般的に「スウィートスポットの後ろに鉛を貼れば、ボールの軌道の高さを増す」と云えるそうです。1インチ(約2.5cm)の鉛テープは、メーカーによって0.7〜1.5グラムだそうです。
「1) 軌道を高くしたい場合
ドライヴァーの重心は、通常ヘッドの後ろ、トゥに近い低めの場所に位置するので、そこにテープを貼る。アイアンの軌道を高くするには、ヘッド背面低めにテープを数枚貼る。試打して調節する。
2) ドローで打つ、あるいはフェードの度合いを減らす
鉛テープをヒール側に貼る。これはインパクト時にフェースをクローズ目にする。フェースが大きいほど、インパクトでフェースをスクウェアにするのが難しいので、大抵のデカヘッドのドライヴァーはヒール側に重心を置いている。
3) フェードを打つ、あるいはドローの度合いを減らす
鉛テープをトゥ側に貼る。これはクラブヘッドの回転を遅らせるので、インパクト時にフェースがオープン目となる。
4) アイアン・セットのフィーリングを揃える
アイアンのどれかが他のクラブの軌道と違和感がある場合、多分それはスウィング・ウェイトが軽すぎるからである。2グラムのテープを背面の低めの場所に貼れば、スウィング・ウェイトを1ポイント(例:D-1→D-2)増やすことが出来る」
最近私が買ったものは4.5〜1.2cm単位になっている'Head-Wayters'という製品(12枚で$3.00)。「2枚でスウィング・ウェイトが1ポイント増える」と書いてあります。私のドライヴァーはロフト8°なので、図の1の位置に1枚だけ貼っています。
(March 14, 2003)
ときどき一緒にラウンドするMel Scarborough(メル・スカーボロ)という老人がいます。彼が「おれの弟だが…」と云って古い新聞の切り抜きを見せてくれました。何と、その弟さんは物理学者でPINGよりもずっと前に「ヒール・トゥ・バランス型パター」を発明し、パテントまで取っていたのです。
新聞はミシシッピ州の州都Jackson(ジャクスン)で発行されている'The Clarion-Ledger'で、日付は1972年7月15日(土曜日)となっています。見出しは「デルタ・ステート大教授 スーパー・パターの特許取得」というものです。
「デルタ・ステート大の助教授であるTony Scarborough(トニィ・スカーボロ)博士は、あるパターを開発し特許を取得した。彼によれば、そのパターを使えばダッファーもトップ・プロもスコアを減らすことが出来るという。
Tony Scarboroughは云う、「このパターは重量がトゥとヒールにあって、打球面の背後で上反角効果を生み出すようになっている点が優れている。上反角とは、航空機が滑走する時に飛行機を水平に保つように設計された翼の上向きの角度。このパター・ヘッドの重量配分はパターの向きを保つように設計されている」
云い方を変えれば、このパターはスウィート・スポットでないところでボールを打っても許容度が高いということだ。
彼は四年前に特許を出願し、その六ヶ月後にイギリスの科学者グループが"The Search for the Perfect Swing"(完全なるスウィングの探求)という論文を発表した。この学者たちもTony Scarboroughのパターに酷似したものを推奨した。
Tony Scarboroughは博士号取得のための研究をしていたアリゾナ大在学中、ツーソン・オープンのキャディを勤めた時にそのパターのアイデアを得た。先ず、最良の重量配分を決定するための数学的分析を行い、最初のパターは真鍮をプレスして製作された。
スクラッチ・プレイヤーである彼は、最初のパターを自分自身のゲームのために作ったのだが、今やこのパターを市場に送り出すことに真剣になっている。自分で会社を作るか、関心を示しているメーカー数社を通じてか、いずれかによって」
しかし、このパターは日の目を見ませんでした。自分で会社を作るとなると大学を辞め事業に専念しなければならない。それは一家にとってリスキーであると同時に、学問好きなTony Scarboroughにとって耐えられないことでした。15社に及ぶクラブ・メーカーに打診したところ、どこも「自分のところで開発するから…」という感じで相手にされませんでした。いつしか17年の歳月が流れて特許は失効してしまいました。しかし、Tony Scarboroughとこのパターが世の中に再浮上する日が訪れました。
Slotlineというクラブ・メーカーが「ヒール・トゥ・バランス型パター」を販売し始めたところ、PINGが販売差し止めを求めて訴訟を起したのです。訴えられたSlotline社は必死に弁護の材料を探し、過去の文献からTony ScarboroughがPINGなどよりもずっと前に「ヒール・トゥ・バランス型パター」の特許を持っていたことを掴み、「我が社はPINGのデザインを真似したのではなく、Tony Scarboroughの失効したパテントを模したのである」と反論。これを伝え聞いたTony Scarboroughは、自分でSlotlineやPINGを訴えることも考えましたが、弁理士に相談したところ、「およそ$50,000の経費が要る」と云われ、大学教授が捻出出来る額ではないと断念したとか。PINGの攻撃を免れたSlotline社は、御礼としてTony Scarboroughに件のパターをプレゼントし、彼はいまだにそれを使ってラウンドしているそうです。
こんな話がミシシッピ州の片田舎に転がっていたとはびっくりです。
(April 13, 2003)
「獲らぬ狸の…」という記事で、私は次のように書きました。
一世一代のショットという場合に限らず、我々は常に一打毎に何かを願っています。目一杯の飛距離、あるいは意図的スライスやフックの成功、あるいはピン傍への美技等々。
しかし、そうした願いが実現するのは、あくまでもキチンと打てた時です。スィートスポットで打った時にのみいい軌道、望んだ飛距離が得られるものです。言葉を変えれば、上のような願いの数々はキチンと打てた場合の「結果」に過ぎません。…としたら、狸を獲る(キチンと打つ)こと抜きに皮算用(いい結果を期待)しても無駄ということになります。
「ボールとのいいコンタクト」、それを願うことが先決です。クラブ選択、グリップ、アドレス、アライメントによって、どこへどうボールを運ぶかという方針は決定しています。後は「ボールとのいいコンタクト」をいかに立派に達成するかだけです。
「いいコンタクト」を願うことは終始ボールを見つめることであり、それがボールと身体の距離を一定に保ち、想念が皮算用の方にさまよい出す(上の空になる)ことを防止してくれます。
(June 25, 2001)
80を切るのは簡単です。距離や方向を願って歯を食いしばってスウィングするのではなく、ひたすらボールとのいいコンタクトを願えばいいのです。いい結果は後から付いて来ます。
となれば、79回のいいコンタクトを実現すればいいわけです。自然に80が切れてしまう。実際にはパットに36ストローク費やす勘定ですから、差し引きたった43回のいいコンタクトを実施すればよい。練習場では100や200のボールを打つ人が多いようですから、43回というのは気が遠くなるような数字ではありません。現実的な数字です。
なぜ、これにいままで気が付かなかったんでしょう。
(April 20, 2003)
4'Playing Aggressive'
by Editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' December 1996)
「あなたがロング・ヒッターでないとしても、それでもバーディー・ホールはいくつかある。自分に問いかけなさい、『どこを安全第一にプレイし、どこで果敢に攻めるか?』。
一口に果敢に攻めると云っても、人それぞれで意味が異なる。ロング・ヒッターならPar 5を二打で乗せたり、ドッグレッグをショートカットすることになるだろう。あなたにとっては、ピン傍に寄せることかも知れない。
あなたのバーディー・ホールを選びなさい。短いPar 4と、ロング・ホールの全てが候補になる。ロング・ヒッターがPar 5のティー・グラウンドで舌なめずりするように、あなたも100ヤード付近のウェッジ・ショットに興奮すべきだ」
これを読んで、私は現在のホームコースのスコアカードを点検してみたのですが、私にバーディーが取れそうなホールは九つもあるのです。「バーディ・パットを経験したことがある」というのを入れてのことであって、過去に達成したことがあるのは七箇所ぐらいですが(当然日付は別々)。しかし、仮に一日で九つのホール全てバーディなら、残りを全部ボギーでもパー・プレイなんですね。一個でもパーがあればアンダーになっちゃう。ゴルフって簡単なんですね:-)。
(May 09, 2003)
インストラクターHank Haney(ハンク・ヘイニィ)による、インパクト・シールの診断と処方。
'How to Make Solid Contact'
by Hank Haney with John Huggan ('Golf Digest,' June 2003)
これは非常に役に立つ記事です。スウィート・スポットで打つのが理想ですが、そこを外すとどうなるのか、なぜ外れるのか、その対処法まで網羅されています。個人個人のインパクト・チェックには、1)市販の「インパクト・シール」を使う、2) ベビィ・パウダーをクラブ・フェースにふりかける、3) 感熱紙で自作する、4) 水虫スプレー(パウダー・タイプ)を使う…などの方法があります。
先ず、'Golf Digest' 誌が時速93mph(約150km)でロボットに打たせた平均飛距離が出ています。
ヒット位置 | キャリー (ヤード) | 飛距離減 (ヤード) | 図 |
---|---|---|---|
センター(スウィートスポット) | 212.7 | ||
1/2インチ(約1.3cm)上部寄り | 206.6 | -6.1 | 写真の1 |
1/2インチ(約1.3cm)底部寄り | 198.8 | -13.9 | 写真の2 |
1インチ(約2.5cm)ヒール寄り | 185.3 | -27.4 | 写真の3 |
1インチ(約2.5cm)トゥ寄り | 198.3 | -14.4 | 写真の4 |
センターとヒール寄りでは27ヤードも違うことが分ります。折角新しいドライヴァーを買っても、ヒール寄りで打っていては何の御利益もないことになります。
「以下はインストラクターHank Haney(ハンク・ヘイニィ)による分析と処方です。
1) 上部寄りで打っている場合(写真の1)
無理に頭を残そうとしてリヴァース・ピヴォットになると、バックで体重がターゲット寄りに移動しているため、クラブは急角度でボール目がけて下りることになり、上部寄りで打つ結果となる。
肩を水平に廻すようにし、バックスウィングでは体重が右足に乗るようにする。ティーアップが高すぎないかどうかもチェック。ボールの上半分がヘッドの上に見えているのが正しいティーアップ。
2) 底部寄りで打っている場合(写真の2)
スウィング開始からインパクトの間に身体が浮き上がるのが原因。
腰と背骨で作られた角度が変化しないようにする。バックスウィングで左肩が顎の下に来るようにし、フォロースルーでは右肩が顎の下に来るように心掛ける。
3) ヒール寄りで打っている場合(写真の3)
原因は二種類。一つ目はバックスウィングでクラブを過度にインサイドに引き、ダウンではアウトサイドから振り下ろすケース。これではクラブが身体から離れてしまう。もう一つはインパクト前後におけるバランスの悪さ。
過度にインサイドに引く人は、テイクアウェイでストレートに、かつ上方にクラブを引くように心掛ける。バランスの悪い人は、ボールに向かって近づいてインパクトを迎えている症状なので、前に立った友人にクラブ・シャフトを頭にあてがって貰い前傾を防止してスウィングする。頭の水平移動はいいが、上下運動はいけない。
3) トゥ寄りで打っている場合(写真の4)
『スウィングは身体を中心とした円弧である』という理解がなく、腕だけでターゲットラインに沿ってストレートにスウィングしようとするとトゥで打つ結果となる。
左肩を廻し、肩につれて左腕も身体の周りで弧を描くようにバックスウィングする」
【参照】
・「インパクト・チェック後の診断と処方」(04/01, 2015)
・「インパクト・シール代用品(しかも格安)」(tips_160.html)
(May 18, 2003、改訂April 19, 2015、増補May 31, 2015)
手元にあったのは、大分前に買ったアイアン用のインパクト・シールなので、ちと見苦しいのは御勘弁を。+のサインがスウィートスポットです。
写真上は最近購入したロフト10°、380ccのドライヴァー。ヒール寄りの典型で、27ヤード損するらしい哀れなインパクト。やはりドライヴァー本来の性能を引き出していなかったことが証明されました。ターゲットライン後方から撮ったヴィデオによれば、まさしくダウンスウィングでボールの方にやや下降・前傾していることが判明しました。インパクト付近ではまた上昇するので、うまく元に戻ればいい飛距離、そうでなければ27ヤード不足で、しかもプルの危険性があることになります。
ついでに以前のロフト8°、360ccのドライヴァーでもチェックしましたが(写真下)、どうです?「絶対に飛ばさないゾ!」と決意した人のように、スウィートスポットを巧みに迂回した完璧なスウィング。まさに名人芸(?)。
(May 18, 2003)
数年前購入したインパクト・シールを使い果たし、当市のゴルフ場三つのプロ・ショップに電話しましたが、どこもインパクト・シールを置いていませんでした。そこで、何でも自作派の私としてはインパクト・シールを作ってしまうことにしました。先ず、完成品の使用後の写真を御覧ください。ヘッドの中心のマークなどというものはありませんが、立派に役目を果たしています。遠くの大都市に買い出しに行く必要も、通信販売で高い送料を払う必要もありません。【写真の例は10個打った後の状態】
勿論、色々試行錯誤の末、この結果に行き着いたのですが、そういう苦労話は止めときます。必要なのは「感熱用ラベル用紙」です。カラー・インクジェット・プリンタ全盛の昨今、まだ感熱用紙など売っているかどうか定かではありませんが、数年前に引き出しに入れたままのが残っていませんか?
只の感熱用紙ではクラブ・ヘッドに貼りつきませんので、どうしてもラベル用紙でなくてはなりません。さらに、A4判とかB5判全体が使える(細かい切れ目が入っていない)「ノーカットタイプ」というのが理想的です。
感熱用ラベル用紙が手に入れば、もう万々歳。ドライヴァーをテストしたい方は自分のドライヴァーの、アイアンをテストしたい方はアイアンの、それぞれフェースをなぞって型紙を作ります。それを切り抜いて感熱用ラベル用紙に乗せ、鉛筆などでなぞって切り抜くだけ。
御注意:非常にソフトにポコンという感じでボールを打つ方には、このインパクト・シールは有効ではありません。ボールが凹むぐらいの強さのスウィングでないとボールの痕がつかないからです。
参考:私は十年前ぐらいに購入し、まだ保存していた「A・one(エーワン)」の「リボン不要 オーバーコート 感熱用 A4判ノーカットタイプ」というものを使用しました。当時で20シート入った袋が1,080円でした。
【追記】現在は水虫スプレー(パウダー・タイプ)を愛用しています。安いし、相当長く使えます。
(May 25, 2003、改訂January 02, 2023)
ここのところ、連日「打ちっ放さない練習場」に通い、スウィングをインパクト・シールで確認しています。高いティー、低いティー、ボールとの距離…その他。
写真を御覧下さい。上のような項目を色々試しても、二つの赤信号のようなフェースの隅でしかボールを捉えられませんでした。それがついに青信号のスウィート・スポットに移行出来ました。どうやって?何のことはない、コンパクト・スウィングだったのです。トップを「あと2ステップは行けるけど…」という辺りで止めたら、突如フェースのド真ん中で打てるようになりました。
「コンパクト・スウィングでは距離が不足だろう」ですって?いえいえ、適切なコックを加えたコンパクト・スウィングは、このテスト期間中最高の伸びを示しました。
COR(スプリング効果)を活かすには、「コンパクト・スウィングでスウィート・スポットを捉える」、「コンパクト・スウィングといえど、十分にコックする」、これが結論です。云わずもがなですが、方向はストレートです。
(May 26, 2003)
USGAがボールやクラブを検査し、一定限度内で飛ぶものだけを認可していることはよく知られています。それなら、どのクラブ・メーカーもボール・メーカーも「うちのは飛ぶ!」と宣伝しているのはまやかしということになる筈です。お釈迦様の掌(USGA認可の最大飛距離)から出られないのであれば、どれを取っても同じですから。しかし、プロの世界では道具によって平均30ヤードも飛距離が増しているのだそうです。
'The Growing Gap'
by Jaime Diaz ('Golf Digest,' May 2003)
Phil Mickelson(フィル・ミケルスン)は1997年は284.1ヤードだった平均飛距離が、2003年には308.0ヤードになったそうです(24ヤード増)。彼はロフト8.5°のドライヴァーを使い、ボールはPro V1xで、ローンチ・アングル(発射角度)は 13°。
Ernie Els(アーニィ・エルス)は1997年は271.6ヤードだった平均飛距離が、2003年には319.6ヤードになったそうです(48ヤード増)。彼もロフト8.5°のドライヴァーを使い、ボールはPro V1xで、ローンチ・アングルは 11.5°。
これらはプロ自身が驚いているほどで、全てはクラブとボールの進化のおかげなんだそうです。ところが、同じ道具を使ってもアマチュアにはそんな飛距離増は望めないようです。続く二つの記事がそれを明らかにします。
'My Hero Fit'
by Tim Rosaforte ('Golf Digest,' May 2003)
Tim Rosaforte(ティム・ロザフォート)は'The Golf Channel'でお馴染みの口ひげ、顎ひげのライターでハンデキャップ8のゴルファー。彼がPINGのプロ用クラブ・フィッティング施設に行き、主任技師とローンチ・モニタ(発射角度監視装置)の助けを借りた結果、たった20分で最大飛距離258ヤード+ラン25ヤードという驚くべき結果を得たそうです。
その主任技師によれば、「一般的に最適のローンチ・アングルは11〜14°(ロフトとは異なるので注意)、スピン・レートは2200〜2800 rpm。遅めのスウィングをする人はより高めのローンチ・アングルと高めのスピン・レートが望ましい」そうです。
しかし、そう云われても一般の我々はローンチ・モニタなどに近づけませんから、唇を噛むしかありません。
'Bigger is Better'
by Mike Stachura ('Golf Digest,' May 2003)
これは三世代にわたるドライヴァーをテストした結果をまとめたリポート。
第一世代:1995〜1998年頃に販売された245 cc〜285 ccのドライヴァー
第二世代:2000〜2002年頃に販売された300 cc以上のドライヴァー
第三世代:2002〜2003年頃に販売された365 cc〜400 ccのドライヴァー
'Golf Digest'の結論は、「最新の大きいヘッドのドライヴァーをお買いなさい」というもの。例えば、第二世代と第三世代を比較すると、センター、トゥ、上部、底部でヒットした場合、第三世代は6ヤード多く飛んだそうです。ヒールで打った場合は3ヤードのロス。以前のものはCOR(スプリング効果)ポイントが小さく、そこから外れた場合はCORの恩恵に与れなかった。新しいものはヘッドが大きいだけでなく、CORポイントも大きくなっているとか。
プロとアマの違いは、プロが常にCORポイントで打てるのに対し、アマはむらがある点。1/3インチ(約0.8cm)センターを外れただけで、スプリング効果は得られないそうです。つまり、ローンチ・モニタのお世話になれずセンターでヒット出来ない我々とプロの飛距離ギャップは一向に縮まらないと云えるようです。せいぜい、次のtipで飛距離を多少伸ばす程度でしょうか。
(May 21, 2003)
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