元検眼医で各種スポーツにおける眼の能力を発展させる方面の第一人者となり、現在はPGAツァー・プロにパッティングを指導しているDr. Craig L. Farnsworth(クレイグ・L・ファーンズワース博士)の理論。
'The Putting Prescription' 「ボールをムラなくラインに乗せるにはスウィート・スポットで打つことだ。ボールをパターのトゥ近くで打てば、自動的に捩じれてフェースがオープンになるし、ヒール近くで打てばクローズになり易い。こういう中心から外れた接触は、ボールに伝えるエネルギーの量に影響するので、強さや方向のコントロールにムラを引き起こしがちだ。 10フィート(約3メートル)のパットの成功の一部はスウィート・スポットによると云って過言ではない。あるゴルフ用品デザイナーのデータによれば、25フィート(約7.6メートル)のパットをPGAツァー・プレイヤーがスウィート・スポットを外したとしても1/4インチ(約6ミリ)のズレに過ぎないが、ハンデ0〜5のゴルファーたちだと1/2インチ(約1.3センチ)もズレるそうだ。この場合のズレは最大40%のエネルギーのロスとなり、大巾ショートを意味する。 先ず鏡に向かってアドレスし、ボールに描かれたラインとパターの中心線が揃っているかどうかチェックすべきだ。ゴルファーの目にはパターのヒールでアドレスしているように見えても、実際には正しく揃っているということもあるからだ。 身体のバランスもチェックすべし。 スウィート・スポットで打つ練習としては、スウィート・スポットの両端に輪ゴムを嵌めてパットする方法がある。【参照:「スウィート・スポットでパットする」(tips_20.html)】 |
スウィート・スポットでパットするためには、バックストロークからフォワード・ストロークへのスムーズな推移が不可欠である。トップで若干の間(ま)を置くと、ムラのないセンター・ヒットを達成することが出来る」
(January 03, 2011)
'How to get square at impact'
by Shawn Humphries ('Golf Magazine,' October 2011)
「ゴルファーの多くは、インパクト前に両手を回転させるか、肩を左に廻してクラブフェースをスクウェアにしようと努力する。上手なゴルファーは左の手と前腕部を一緒に動かし、ダウンスウィングの早期にクラブフェースをスクウェアにし始める。この動きを学ぶには以下のドリルがお奨めだ。
1) バックスウィングのトップで一時停止する。
2) 右手をクラブから離し、左手だけでクラブをスローモーションで下ろす。肩や右腕を動かしてはならない。左腕だけで下ろすこと。
3) クラブをゆっくりボールに近づけながら、インパクト前にクラブフェースがスクウェアになるよう、左の手と前腕部を廻す。クラブヘッドがインパクト・ゾーンに到達するまでには、クラブフェースはデッドにスクウェアになっていなくてはならない。
このドリルはゆっくり行なえば行なうほど、いい結果を生む。本番でボールを打つ際、インパクトで以前とは全く異なる新鮮な感覚を得る筈だ」
(January 06, 2011)
'Find solid impact'
by Tom Ness with Matthew Rudy ('Golf Digest,' October 2009)
「お粗末なゴルファーは、いつもインパクトの瞬間のクラブヘッドとボールについて考えており、どうしたらパワーを増し、ボールを上昇させられるかに心を砕く。巧いゴルファーは"motion"(動作)について考え、両手の状態を変えないようにする。ボールを上げる助けをしようとか、インパクトで力を加えたいという誘惑に抗するのは難しいのだが、スウィング弧の最低点を一定の位置にしてソリッドなボールを打つには、ゴルフで最も大切な角度:《インパクト前後での平らな左手首》を獲得することしかない。
もっと重要なことは、《インパクト前後での平らな左手首》によってバックスウィングで生成されたエネルギーを倍にすることが出来、それは小手先の動きなどよりずっとパワフルだということだ。
【編註】筆者Tom Ness(トム・ネス)は、インパクト前後のスウィング軌道を調べる簡単なテストを勧めるのですが、その手順は省略し、《インパクト前後での平らな左手首》を身につける練習法だけ紹介します。
クラブヘッドに濡れタオルを巻き付け、ゆっくりスウィングする。タオルの重みによって、手がクラブヘッドに先行することを余儀なくされる。両手の動く速度を早めるのではなく、両手がクラブヘッドを引き摺ることがパワーを生むのである」
【参考】「平らな左手首の重要性」(このページ下)
(January 06, 2011、増補December 03, 2015)
'Build Confidence at address'
by Jim Murphy ('Golf Magazine,' October 2011)
「ムラのないプレイをするには、常に正しいセットアップが必要だ。
1) 股関節から上体を前傾させたポスチャーをとる。
2) クラブのグリップ・エンドはファスナーの中央を指しているべきである。お腹を指していれば立ち過ぎだし、股下の縫い目を指していれば屈み過ぎである。
3) アドレス体勢のまま、右手をクラブから外し、大きく広げる。その手の小指が脚に触れ、親指の基節(指の根元と一つめの関節までの間の部分)の甲の部分にグリップ・エンドが接するのが、正しい間隔である」
私がこの方法を適用すると、腕は垂直に地面を指すのではなく、多少前に出ます。「検証・《アドレスで腕・手を前に突き出すな》」(12/08)の写真で云えばLuke Donald(ルーク・ドナルド)に似た感じです。
(January 10, 2011)
これは「体型別スウィング」(tips_54.html)の著者の一人のインストラクターMike Adams(マイク・アダムズ)が提唱した理論。Jim Hardy(ジム・ハーディ)の「二つのプレーン」(tips_90.html)はトップでの肩の角度を調べて、プレイヤーに最適のバックスウィング軌道を得るというものでしたが、Mike Adamsの《三つのプレーン》は、「体型別スウィング」の基本理念を継承して上腕と前腕の長さの比率を調べます。「体型別スウィング」とテスト法は同じながら、今回はスウィング・プレーンに特化するため分類名を変更しています。この記事は有名ツァー・プロの成功例・失敗例まで含めた説得力充分のプレゼンとなっています。
'Find your perfect swing'
by Mike Adams with David DeNunzio ('Golf Magazine,' February 2012)
「数十年前、Ben Hogan(ベン・ホーガン)がガラス板の比喩によって一つの理想的プレーンを提示して以来、われわれはそれを信じて来た。それは基本的に正しかったのだが、あまりにも不十分であった。実際には三つのプレーンがあるべきで、それは体型によって決まるべきものなのだ。自分の体型に相応しくないプレーンを用いるのは、文字通り木に竹を接(つ)ぐようなものだ。これから読んで頂く情報はあなたのゴルフを永遠に変えるものとなろう。
《自己診断テストNo.1》
背を伸ばして立ち、右親指を立てる。右肘を胸郭(シャツの右脇の縫い目)につけ、右肘を胸郭から離すことなく上腕を折る。右親指が右肩の上か(高)、肩と同じ高さか(中)、肩の下か(低)…を知る。【編註:写真の私の場合は「中プレーン」】
このテストは重要だ。何故なら、テイクアウェイで右腕を後方に振り上げる時、右前腕が(上腕に較べて)長ければ右肘との関係においてはクラブヘッドをより高く上げる筈だからだ(右前腕が上腕より短ければ、逆もまた真である)。このテストは、あなたの理想的バックスウィングのプレーンを明確にし、Ben Hoganの一つのプレーンしかない理論を粉砕するものだ。それはまた、あなたの理想的なダウンスウィングのプレーンも教えてくれる。
1) 親指が右肩より上なら、あなたは「高プレーン・ゴルファー」【註:原文では"high-track golfer"】である。
PGAツァー・プロの例:John Senden(ジョン・センデン)、2011年総合ドライヴィング8位、ボール・ストライキング2位。
2) 親指が右肩そのものを指すのであれば、あなたは「中プレーン・ゴルファー」("mid-track golfer")である。【編註:写真の私がこれに該当】
PGAツァー・プロの例:Keegan Bradley(キーガン・ブラッドリー)、2011年総合ドライヴィング12位タイ(300.7ヤード)、フェアウェイ・キープ率61.5%で6位。
3) 親指が右肩より下なら、あなたは「低プレーン・ゴルファー」("low-track golfer")である。
PGAツァー・プロの例:Heath Slocum(ヒース・スローカム)、2011年ドライヴァーの正確度2位、パーオン率2位。
これら三つのプレーンはどれが良い、悪いというものでなく、全て等しい。どれかが飛距離や正確さで抜きん出ているわけではない。あなたの身体に適切かどうかだけの問題である。
それぞれのスウィングは次のようになるべきだ。
1) 高プレーン(肩のプレーン)
・このタイプのゴルファーの理想的クラブヘッド軌道は、Ben Hoganが有名にしたのと同じ、ターゲット・ラインを経てボールと右肩を結んだ延長線へと向かうものだ。
・ダウンスウィングでは、肩をターゲットに向って急角度に回転させる。左肩を上げ、右肩を顎の下に廻すイメージ。
2) 中プレーン(右肘のプレーン)
・理想的クラブヘッド軌道は、ターゲット・ラインを経て、ボールとアドレス時の右肘先端を結んだ延長線へと向かう。
・ダウンスウィングは、クラブを胴(腰と胸)で行うように感じること。下半身の回転ではなく身体の中間を使い、シャツのボタンを揃えてボールと接触するように考える。
【註】この「中プレーン」は、1998年版の「体型別スウィング」(tips_54.html)では「テコ型プレイヤー」と分類されていて、「テコ型プレイヤーのトップは左腕が右肩の高さ」と規定されていましたが、14年後のこの記事では「右肩の下」と下方修正されていますので御注意。
3) 低プレーン(シャフトのプレーン)
・理想的クラブヘッド軌道は、アドレス時にドライヴァーを地面につけた時のシャフトの角度の延長線後方へと向かう。
・腰だけを使うダウンスウィング。下半身主導でインパクト・ゾーンに向けてクラブを引っ張る。これが攻撃角度をフラットにし、自然な軌道を可能にする。
実際には、上に示した右手親指によるテストだけでなく、胸の厚み、肩幅、右腕の運動能力…などの影響も無視出来ない。次のテストも試みられたい。
《自己診断テストNo.2》
クラブもボールも無しで、両手を合わせてアドレス体勢をとる。両手を離すことなく、また肩も廻すことなく左腕が胸を横切る際の右腕の状態を調べる。
・もしその時、右腕が上がるようであれば、親指のテストとは無関係に、あなたにとって自然で最適なのは高プレーン(肩のプレーン)である。
・もし、右腕が下がるようであれば、親指のテストとは無関係に、あなたに最適なのは中プレーン(右腕のプレーン)である。
・もし、すぐに右腕が折れるようであれば、親指のテストとは無関係に、あなたに最適なのは低プレーン(シャフトのプレーン)である。
どちらかと云えばバックスウィングよりもダウンスウィングの方が重要である。少なくともダウンスウィングの軌道が正しければ、以前よりも格段に早く進歩する筈だ」
PGAツァーにおける実例が二つ出ています。なかなか説得力があります。
「・高プレーン(肩のプレーン)のゴルファーMartin Kaymer(マーティン・カイマー、ドイツ)は、2010年1月〜2011年1月にかけて世界の賞金王だった。しかし、彼は2011年のほとんどを中プレーンでスウィングし、パーオン率は114位、フェアウェイ・キープ率は155位と転落した。11月になって上海で開催されたHSBC選手権で、最後の12ホールで9バーディを達成し優勝したが、この時の彼は高プレーンのスウィングに戻していたのだった。
・Camillo Villegas(カミロ・ヴィジェイガス、コロンビア)も高プレーンのプロで、2008年には400万ドル以上稼いでいたのに、中プレーンでスウィングした2011年は、フェアウェイ・キープ率140位、パーオン率は163位に落ち、賞金も120万ドルに落ち込んでしまった。2011年は彼のキャリアの最低のシーズンだった」
【変化形に注意】
クラブをトップへと向かわせる道筋は「肘折りテスト」の結果以外の要素によっても決定される。その要素とは、胸の厚み、肩幅、そしてバックスウィングのようなスポーツ活動の際に右腕がどのように動くか…などだ。
クラブ無しでアドレス体勢を取り、両手掌を合わせる。(肩を廻すことなく)手を離さずに左腕が胸を横切るように廻す。あなたの右腕は、自然に次の三つのどれかになる筈だ。
・右腕が折れながら持ち上がるのであれば、あなたは(肘折りテストの結果にかかわらず)高プレーンであることを指し示す。
・右腕が後退しつつ下がるようであれば、あなたは(肘折りテストの結果にかかわらず)中プレーンであることを示す。
・右腕が即座に折れるようなら、あなたは(肘折りテストの結果にかかわらず)低プレーンであることを示唆する。
コツは、あなたのバックスウィングの自然な傾向に逆らわないことだ。それはダウンスウィングのプレーンで打つよりも重要なことである。少なくともその部分を正しく行えるなら、これまで以上の上達が期待出来る」
【練習】
自分の理想的プレーンを見つけたら、毎回確実に実行出来るように練習しよう。"alignment stick/ rod"(アライメント・スティックあるいはアライメント・ロッド)【註】と呼ばれる棒か篠竹の枝を払ったものを使う。
棒をクラブのホーゼルの右に刺し、ターゲットラインの右方へ約30°の角度で傾斜させ、スウィングの際にぶつからないようにする。
・高プレーン
棒の先が右肩を指すように調整し、スローモーションのバックスウィングをする。ドライヴァーのシャフトを少なくとも左腕が地面と平行になるまで棒の上で持ち上げる。
・中プレーン
棒の先が右肘を指すように調整し、スローモーションのバックスウィングをする。ドライヴァーのシャフトを少なくとも左腕が地面と平行になるまで棒の上で持ち上げる。
・低プレーン
棒がクラブシャフトと同じ角度になるように調整し、スローモーションのバックスウィングをする。ドライヴァーのシャフトを少なくとも左腕が地面と平行になるまで棒の上で持ち上げる」
【参照】
・「体型別スウィング(序章+テコ型篇)」(tips_54.html)
・「体型別スウィング(幅広型篇)」<(tips_92.html)BR>
・「体型別スウィング再履修」(tips_107.html)
・「体型別スウィング(プレーン篇)」(tips_137.html)
・「体型別スウィング(テコ型の補遺)パート1および2」(tips_157.html)
・「体型別セットアップ法」(tips_165.html)
・「体型別・腰のアクション・ドリル」(tips_165.html)
・「体型別スウィング【微調整ポイント一覧】」(tips_165.html)
・「体型別スウィング【微調整ポイントの相性を知れ】」(tips_165.html)
・「体型別スウィング【妙薬と毒薬を見分けよ】」(tips_165.html)
(January 13, 2012、増補November 16, 2015、再増補December 08, 2015)
このtipは、現在バンカー・ショットがうまく行っていない方だけお読み下さい。そこそこうまく行っている人にとっては害になる恐れ大です。【上の毒薬アイコンはその警告です】 バンカー・ショットが苦手な方にとっては、考え方といいメソッドといい、非常にシンプルかつユニークなtipで、福音かも知れません。
最近、《バンカーからは掬い打ちで出せ》というtipをいくつか発見しました。これは、その第一弾。ティー・ショットやフェアウェイでの掬い打ちは厳禁とされていますが、厳禁であろうが何であろうが掬い打ちしちゃうゴルファーもいることでしょう。そういう方は、以下の方法によってバンカー・ショットの名人になれるかも知れません:-)。
'The No. 1 bunker key'
by Krista Dunton ('Golf Magazine,' April 2011)
「バンカー・ショットの公式は、ボールの後ろ2〜3インチ(5〜8センチ)後方を打てと云うものだ。しかし、これは大抵の場合ボールの後ろの砂を取り過ぎてしまうので、益より害の方が多い。
もっといいアドヴァイスは、《どこにクラブを入れるかなんてことを忘れ、単純にボールの下を振り抜け》というものだ。鍵となる考え方は、《ボールを砂ごと運び出す》ということに尽きる。
【編註】ボールと砂を分離して考えるのではなく、ボールが砂で出来たお皿の上に乗っているように考え、そのお皿ごとボールを弾き飛ばす。別のアイデアとしては、ボールが紙幣の上に乗っていると考え、地面からその紙幣を弾き出すという考え方もある。
これを実行する最良の方法は、通常のスウィングをしつつ、インパクトにかけて左肘をリラックスさせ、左手首を(甲側に)折って凹型にする。インパクト以後、クラブヘッドに手首を追い抜かせてしまう。奇妙に聞こえるかも知れないが、この方法だと失敗なくボールを運び出せる」
(January 16, 2012)
これはPGAツァー・プロZach Johnson(ザック・ジョンスン)が、自分のゲームの向上に寄与したtipを披露したもの。
'Tips from the tour'
by Zach Johnson with Ron Kaspriske ('Golf Digest,' April 2009)
「切れ味のいいアイアン・ショットを打つため、私はシャフトをターゲット方向に傾げるようにした。これはインパクトで私が達成したい、ボールに手が先行した形でもある。
2006年シーズン開始前、私のコーチMike Bender(マイク・ベンダー)は、私のアドレスで両手がターゲットから遠ざかる方向に向かいつつあり、ボールを以前のようにソリッドに打っていないことに気づいた。その後、両手を先行させることによって、ボールを押し潰して打てるようになった。
昨年、この構えによってパー3でのバーディ・チャンスが増えた。この方法は、インパクトのいい形をあらかじめセットすることにも役立つ」
(January 19, 2012)
'Chip it close from grass bunkers'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' January 2010)
・爪先下がりのライ
1) 肩幅より広いスタンス。
2) 両膝を曲げ、身体を低く構える。
3) 爪先下がりではボールが右へ出易いので、身体をターゲットの左に向ける。
4) クラブフェースを少しクローズにする。
5) 手首の動きを最少にし、スウィングも短くコンパクトにする。
6) スウィングの間に立ち上がりたい欲求を抑え、手を低く動かすことと膝を柔軟にし続けるように。
・爪先上がりのライ
1) このライからだとボールが左へ出易いので、クラブフェースと身体をターゲットの右に向ける。勾配がきつければ、更に度合いを強めること。
2) ダフるのを避けるためクラブをやや短く持ち、ボール位置をスタンス後方にする。
3) 頭を静止させ身体のバランスを保ちながら、腕主体のスウィングをする。
4) ボールがターゲットに向かうことを信じて、狙った通りの方向にスウィングする。
・左足上がりのライ
1) ポップアップを避けるため、ロフトの少ないクラブ(例:7番アイアン)を選ぶ。
2) ボール位置はスタンスのやや前方(ターゲット方向)。
3) ハンド・ファーストに構える。
4) 体重は後方の足に保つ。
5) 肩を地面の傾斜と平行にする(これがザックリを防いでくれる)。
6) 軽いグリップ圧でバックスウィング。
7) 手首を柔軟にし、手と腕主導のダウンスウィング。
8) 斜面に沿って打ち上げるのを忘れないように」
【参考】「グラスバンカーから寄せる」(tips_131.html)
【おことわり】画像はhhttp://4.bp.blogspot.com/にリンクして表示させて頂いています。
(January 19, 2012)
「50,000ストロークのデータベースを持つ」と自慢するパッティング・インストラクターMarius Filmalter(マリウス・フィルマルター)の主張。
'Putter Choice'
by Marius Filmalter ('Golf Magazine,' August 2011)
「・旧説
『パターヘッドを過度に回転し過ぎる場合は、"face balanced"(フェース・バランスト)型のパターを選択すべきだ』
・Marius Filmalterの新説
『どのパターでも同じである。過度の回転はパターのせいではなく、あなたの責任である』
・Marius Filmalterの説明
『パター・デザインは、ストローク軌道との関係で回転出来るように設計されているのであって、パター自身を中心にして回転するわけではない。パターは、あなたの手首の回転に助けられなければ、パター自身を軸として回転することは出来ない。パターフェースの過度のオープンあるいはクローズは、全てあなたの操作のなせる業であり、異なるデザインのパターに変えても結果は同じである』」
Marius Filmalterの50,000ストロークのデータベースによれば、100%のゴルファーがパターヘッドを(好むと好まざるとにかかわらず)回転させるそうです。"heel-toe balanced"(ヒール=トゥ・バランスト)型パターを用いるプロでも、"face balanced"(フェース・バランスト)のマレット型を使うアマチュアでも、フェースの回転は生じると云っています。これが、彼が円弧型ストロークを推奨する由縁かも知れません。
この記事に付けられている写真では、"heel-toe balanced"型【ブレード・タイプ】によるバックストロークのトップでフェースは5.8°オープン、インパクトで0.1°クローズになっています。"face balanced"型【マレット・タイプ】のトップでのフェース角度は4.9°オープン、インパクトで0.5°オープン。Marius Filmalterは、どんなパターを使ってもフェースはオープンになると云いたい感じです。
私がレーザー光線を用いて確認したところでも、正確を期したつもりのストレート・ストロークでも、バックでフェースはややオープンになりがちです。私はそれを克服する方法を考案中で、そのうちいい結果が出せる予感がしています。
(January 23, 2012)
'Breaking 90 with Johnny Miller'
by Johnny Miller (Callaway Editions, 2000)
Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)執筆による"Shot Encyclopedia"(ショット百科事典)にフェードの打ち方が四つ出ています。これはその四つ目。それぞれ、状況・球筋などが異なります。
「・適する状況
このショットはどのクラブでも、どんな状況下でも用いることが出来る。このショットは数ヤード右に向かう。高い軌道でソフトな着地が期待出来る。
・スタンスとボール位置
通常より2インチ(約5センチ)ターゲット方向をボール位置とする。両足と肩はスクウェアに揃えるが、ターゲットの5〜10ヤード左を狙う。クラブフェースはややオープン目に、しかしターゲットに対してはストレートになるように構える。身体の向きに沿った普通のスウィングによって、5〜10ヤードのフェードを生み出す。
・クラブ選択
普通に選ぶクラブより、1クラブ長いものを選ぶ。左から右に向かうボールは1/2〜1クラブ分距離が減るからだ。
・考え方
スウィング・プレーンを虹だとすると、ボール位置をターゲット方向に移すということは、虹の頂点を過ぎた所でボールを打つことを意味する」
(January 22, 2012)
'Sharpen your feel'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' June 2010)
「上達に役立つ方法の一つに、バックスウィングからフォロースルーまでのどの部分においても、クラブヘッドの状態を感じ取る感覚を磨くというものがある。クラブヘッドの状態が分かれば、あなたはそれがオープンなのかクローズなのかスクウェアなのかを云い当てることが出来る。その域に達する訓練法、以下の通り。
5番アイアンを左手で持って立つ。目を閉じ、緩く握った左手の中でシャフトをくるくる回転させた後で、最後にしっかり握り、目を閉じたままトゥがどこを向いているかを当てる。トゥはクラブの中で最も重い部分だから、掌の感覚だけでトゥの場所を突き止めることが出来る筈だ。これを左手だけで十回繰り返す。次に右手だけで十回。
次の段階は素振りをし、バックスウィングからフォロースルーまでの何ヶ所かで、クラブフェースがオープンなのかクローズなのかスクウェアなのかを推理することだ。
この練習に習熟すると、常にクラブの状態を知ることが可能になり、ソリッドなコンタクトが得られるようになる」
以下は、Tiger Woods(タイガー・ウッズ)が父に連れられて、初めて"Butch" Harmon(ブッチ・ハーモン)を訪れた時の会話。
Butch:「キミはインパクトの前に、どこにクラブフェースがあるか感じ取れるだろ?」
Tiger:「出来ます」彼は時速130マイルで動くフェースをスクウェアにするのは、ハンバーガーを食べるより雑作も無いかのように答えた。
Butch:「ムラのないショットを打つには、スウィング・プレーンにクラブフェースをスクウェアにさせるべきだ。手でコントロールするんじゃなく」
ですから、もしスウィングの間にフェースの角度を調整する必要性を感じるとしたら、スウィング・プレーンを疑うべきかも知れません。
(January 29, 2012)
インストラクターChuck Cook(チャック・クック)によるシニアのためのtip。
'6 secrets to cheating your age'
by Chuck Cook with Ron Kaspriske ('Golf Digest,' January 2010)
「歳を取るとスウィングが短くなり、ティー・ショットも短くなってしまう。飛距離の幾分かを取り戻すには、練習の際に手首をプリセットすべきだ。
アドレスで、左手甲をボールに向けながら、手首をフルにコックする(親指側に折る)。グリップを強めたり、左手首を凸型にする必要もあるかも知れない。そこから、いつものようにバックスウィングする。これは、あなたが前にしていた長いバックスウィングとほとんど変わらぬテコの作用を作り出す。
通常のスウィングに戻っても、このドリルで得た手首のプリセットの感覚を得るように」
上の「左手甲をボールに向けながら、手首をフルにコックする(親指側に折る)」という部分は、「マジック・コック」(tips_35.html)と同じものです。ノルウェイ出身のLPGAツァー・プロSuzann Pettersen(スザン・ペタセン)は、以前(練習ではなく)トーナメントでこれを実行していましたし、2007年に「2ピース・テイクアウェイの勧め」という記事を発見・紹介した私は、その後ずっとこの方法を採用しています。
【参照】
・「ノルウェー式テイクアウェイ」(tips_102.html)
・「2ピース・テイクアウェイの勧め」(tips_110.html)
(January 29, 2012)
Tiger Woods(タイガー・ウッズ)が1997年のthe Masters(マスターズ)で有名にしたウッドによるランニング・アプローチは、"Butch" Harmon(ブッチ・ハーモン)が教えたものですが、"Butch" Harmonは彼の父親Claude Harmon, Sr. (クロード・ハーモン一世)から教わったのだそうです。
'Chipping with a fairway metal'
"Butch" Harmon ('Golf Digest,' March 2010)
「グリーンを外したら、私は3番とか4番のメタル・ウッドでチップするのを好む。なぜパターを使ないか?パターはたった4°とか5°のロフトしか備えていない。フェアウェイ・メタルだと15°や20°である。そのロフトがボールをぽんと上げ、グリーンにキャリーで乗せてくれるので、距離の判断が楽になる。
フェアウェイ・メタルの難しいところは、長いクラブでほんの短い距離を処理しなければならないということだ。だから、コントロールをよくするため数インチ(5〜8センチ)短く持つ(グリップの末端でも構わない)。
身体を動かさないこと。そのため、体重をターゲット側の足にかける。長いパットをする時のように背を伸ばして立ち、パッティング・グリップを用いることも考慮するように。ロング・パットのようにストロークする。手首を曲げてはいけないが、動作に追随出来るようにソフトに保つこと。手と腕をリラックスさせ続けられれば、スムーズなストロークが出来る。
水平のストロークをするように感じること。クラブのロフトがボールを上げることを信じ、クラブヘッドをインパクトまで地面に低く保つ。ボールを地面から1インチ(約2.5センチ)かそこら上げればいいのだということを忘れないように。
距離のコントロールがこのショットのポイントだが、ボールがクラブにどう反応するかを練習でつかむこと」
(February 01, 2012)
David Leadbetter(デイヴィッド・レッドベター)は、Ben Hogan(ベン・ホーガン)の'Five Lessons'(邦訳『モダン・ゴルフ』)のイラストの元となった膨大な写真を点検し、'The Fundamentals of Hogan'(邦訳『モダン・ゴルフ徹底検証』)という本を出版しました。彼はBen Hoganが著書の内容と異なり、アドレスの際に両肘の窪みを空に向けていないことを指摘しました。【参照「Hoganの左肘」(tips_82.html)】
次のはJackie Burke, Jr.(ジャッキー・バーク二世)による傍証です。
'It's Only a Game'
by Jackie Burke, Jr. with Guy Yocom (Gotham Books, 2006, $22.50)
「Ben Hoganはアドレスの際、左右の前腕部を身体の前で互いに近づけ、スウィングの間中そのままにすべきだと感じていた。彼の本'Five Lessons'では、双方の前腕部が縛られているイラストが掲載されている。彼は両肘の突端が股関節を差し、前腕部の内側が空を向くのを好んだ。
私はこの点については同意出来ない。前腕部を近づけるのは、薪を抱えて暖炉に運ぶ時の体勢であり、ゴルフするには不自然だし、不必要である。どっちみち、ダウンスウィングでは遠心力が両腕を身体の前で真っ直ぐにし、両方の前腕部を近づけてしまう。
私の考えでは、ゴルフクラブは食事の際のナイフとフォークのように使うべきものだ。食事以上に自然な行動があるだろうか?両腕は身体の側面に位置し、前腕部が互いに近いということはない。その位置ならテーブルの上にある塩の瓶に手を伸ばすのも楽である。ゴルフでも(バックスウィングで)ボールからクラブを充分遠ざけなくてはならない。そして、両腕を自由に振り下ろせるだけの空間が必要なのだ」
ツァー・プロ執筆の本というものは、日頃実際に自分がやっていることよりも、「本当はこうしたい」という願望を書く傾向があると云われています。確かにBen Hoganのヴィデオを見ると、彼の両方の前腕部は薪を抱えるような(空を向く)形ではなく、互いに向かい合っています。本のイラストとは違うのです。'The Fundamentals of Hogan'には、'Five Lessons'の素材として撮られた写真が沢山掲載されていますが、どれもスウィングの連続写真ではなく、Ben Hoganがポーズをとって、それを一枚写真で撮影しています。それを素にイラストが描かれているのですから、実際と違うのも当然です。
しかし、2011年のWegmans LPGA Championship(全米女子プロ選手権)のTV中継を観ていたら、優勝したYani Tseng(【米】ヤニ・セン)は明らかに両肘を中に絞って、Ben Hoganの本のイラストのようなアドレスをしていました。ま、絶好調の人間は何をやってもうまくいってしまうということもあるのですが…。
(February 01, 2012)
'How to dian in your wedge distances'
by Lou Guzzi ('Golf Magazine,' April 2011)
「あなたがスコアリング・クラブであるウェッジ(PW〜LW)を、フルスウィングでしか打てないのであれば、一定の距離しか打てないということだ。それは短い範疇のアプローチ・ショットを成功させる能力の足枷となってしまう。その結果、山ほどあるスコアリングのチャンスをふいにしてしまう。
スコアリング・チャンスを最大限に活かすには、ウェッジで三段階のスウィングをすべきだ。腰、胸、肩の三ヶ所にグリップが届くトップによって距離を打ち分けるのだ。
・腰の高さ
約1/4ほど後方に身体を捻転させつつリラックスした腕と手を持ち上げ、グリップを腰の高さにする。コックは(フルではなく)半分に留める。この体勢で打たれたボールは、低い軌道で《フルスウィングの約半分の距離》になる。フル・フィニッシュすることを忘れないように。
・胸の高さ
1/3のバックスウィングで、グリップを胸の高さまで持ち上げる。フルにコックし、左手とクラブシャフトで"L"の字を形成させる。この体勢で打たれたボールもやや低目の軌道になり、《フルスウィングの75%の距離》になる。
・肩の高さ
身体をフル・ターンし、フルにコックし、グリップを肩の高さまで到達させる。これが短いクラブでの限度であり、この地点を越えるとボールとの接触の質とショットの正確さが損なわれてしまう」
(February 04, 2012)
'Dealing with lousy lies'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' March 2010)
「多少のノウハウがあれば、こういう不運なライから脱出することが出来る。木の根に寄り添っているボールを打つのは止めた方がいいのだが、どうしても打ちたいという冒険好きのゴルファーへのtipsをお届けしよう。
・泥の上に、クリーンにボールが乗っている場合
1) 通常より脚と上体を伸ばして(アップライトに)構える。 ・ボールが泥に埋まっている場合 これは典型的な目玉のバンカー・ショットとして処理する。 ・ボールの背後に木の根がある場合 ボールが木の根に近いときは、原則として救済手段(アンプレイアブル)でパスするのが賢明である。 |
木の根がボールとクラブフェースとのコンタクトを邪魔している場合、パターによる意図的トップを考慮されたい。短いシャフトで最適なコントロールが得られ、垂直のフェースが脱出に必要なトップスピンを与えてくれる筈だ。
・ボールのターゲット方向に木の根がある場合
このショットは、打たれたボールがあなたに向かってバウンドしかねないので、とても危険なショットである。それは痛みを伴うだけでなく、(ボールと身体的接触をしたことによって)二打のペナルティも伴う。
力まないウェッジで弾き出すか、木の根に平行に出すのがベスト。
・両足の間に木の根がある場合
これはホーゼルで打つことになり易く、シャンクしたら致命的なミスとなる場合には絶対に避けるべきショットである。
パターで打つことや、左手で構えたウェッジのトゥで打つ選択肢もないではないが、アンプレイアブルを宣言するのが最も建設的な選択である」
【参照】「曲芸的ショット」(tips_25/html)
(February 07, 2012)
これは素晴らしいtipです。このTodd Sones(トッド・ソーンズ)というインストラクター(ショートゲーム専門)が、どうしてもっと大きく扱われないのか不思議です。彼は「パターは生命線でグリップせよ」とも説いており、Dave Pelz(デイヴ・ペルツ)などよりずっといいことをいくつも云っています。
'Let the putter fall to the ball'
by Todd Sones with Mathew Rudy ('Golf Digest,' March 2012)
「パッティングが振り子運動であることは御存知だろうが、その真の意味は?
必要とされる距離に応じてどれだけパターを長く引くべきか、そして折り返し点で腕をリラックスさせ、パターヘッドそれ自身の重さによってインパクトへと落っことす術(すべ)を学ぶことだ。
いつも同じ幅のバックストロークをし、ボールに向かって加速したり減速したりして距離を調節するのではなく、ストロークの幅の増減によって、パターヘッドに正しいスウィング・ウェイト(重み)を与えて振り子運動をさせるべきである。
こうすれば、よい距離感を構築することが可能になる。くれぐれも一定幅のバックストロークによるパッティングを自慢したりしないように」
《パターヘッドに正しいスウィング・ウェイトを与えて、ボールに向かって落っことせ》というのは、《重力でパットせよ》という意味であり、これが地球上で出来る最も自然な(スムーズな)ストロークです。私はドライヴァーからチッピング、パッティングに至るまで、この重力の助けを借りてスウィング/ストロークしようと努めています。
(February 13, 2012)
【この記事は大分前に書いたものですが、公開していませんでした。上の「パターをボールに落っことせ」を補完する意味でお読み頂ければ幸いです】
パターを変えてみるということまで試しているうちに、過去の“発見”や教訓を色々思い出しました。「地球にパットさせる」で書いたように、パター・ヘッドの重みで重力がヘッドをボールに戻すのに任せるべきなのです。自分でフォワード・ストロークを操作(小細工)すべきではありません。最近の私は、バック・ストロークばかりか、フォワード・ストロークまで自分の手首で操作していました。それに気づいて手首を殺した場合でも、ヘッドの重みにストロークを任せることを実行していませんでした。
ヘッドの重みに任せるストロークですと、パターを軽く持つ必要があります。まるでパターを吊るように持つべきです(図はそのイメージ)。そのためには、アドレス時からパターを緩めに握って吊っているべきだと思われます。パターを地面につけておいてバック・ストロークに移ろうとすると、そこでグリップに力が入ります。フル・スウィングの際にクラブヘッドを浮かして構えるように、パッティングでも浮かしておくべきでしょう。
手首は殺しても、前腕部が自由だと、まだフォワード・ストロークでパター・フェースを無意識に捩じる恐れがあります。それを防止するために、左肘を固定します。左腕を一直線に伸ばすのは、腕を硬直させロボットのようなぎくしゃくした動きに繋がるのでいけません。私の工夫は、グリップした後、前腕(肘から手首までの間)だけを僅かに左に捻って上向きにするというもの。これで(硬直させずに)左腕の自由を減らすことが出来ます。
フォワード・ストロークのキュー(切っ掛け)は、パター・ヘッドが重力の作用で自然にボール方向に戻ろうとする動きです。ストロークをほんの一瞬静止し、その重力の動きを待たなくてはなりません。【←ここがポイント】後はそのパター・ヘッドの動きに任せ、軌道をコントロールしようとしたりしないようにします。「ラインに乗せよう」などと意識的に努力すると失敗です。
左図は「クラムシェル・バケット」と呼ばれるクレーンの部品です。地面や川底などを掘削し、掘った土砂をダンプカーや船などに空けます。パターを投げ出す際、私は実はこのクラムシェル・バケットのイメージを持っています。バケットが開かれると、中の土砂が重力でバサーっと落ちます。そういう具合にパターを持った手を緩めるのです。【←これが重要】まるでパターを投げ出すような感じ。私は、実際に右手の親指をパター・グリップから離すことまでします。【←これも(多分)重要】ヘッドを抛り出せば、自然にラインに乗ります。転がりもよく、ボールは活き活きとターゲットに向います。
クラムシェル・バケットのイメージが持ちにくい人には、ハンマー投げのイメージがいいかも知れません。これも慣性によってハンマーをターゲットに抛り出すだけで、小細工は一切しないものです。
クラムシェル・バケットであれハンマー投げであれ、ここで起るのは自然なエネルギー(重力、慣性)の放出です。エネルギーが何の制約もなく解き放たれます。パターを投げ出すのも、エネルギーの解放に他なりません。ボールが活き活きと転がるのも当然です。
3メートル以内なら、以上の方法で完璧です。3メートルを越えるような距離や上りのラインでは、ヘッドの戻りの力だけではショートしますから、パターヘッドが戻りかけたら右手のパワーを加える必要があります。どの程度のバックストロークで、どの程度のパワーを篭めるかは練習で確認しないといけません。
現在の私は、両肩をシーソーのように垂直に揺らす「ストレート→ストレート」のパッティングをしています。「インサイド→インサイド」や「インサイド→ストレート」も試しましたが、バック・ストロークはよくても、フォワード・ストロークが悩みの種でした。身体の構造から云って、「インサイド→インサイド」が正しいことは理解出来るのですが、フォワード・ストロークでターゲットに向ってではなくインサイドに向う動きに心理的に抵抗があるのです。迷いつつ中途半端に「インサイド→ストレート」にするなら、どうせなら「ストレート→ストレート」で問題ないじゃないかという気になっています。
「パット総数23のパッティング」の時(数年前)も、「+3」ラウンドの時も「ストレート→ストレート」メソッドでした。私にとっては実績のあるメソッドというわけです。今後、浮気はせずに一貫してこの方法でパットする決意です。
【参照】「地球にパットさせる」(tips_74.html)
【おことわり】
「クラムシェル・バケット」の図は http://www.taguchi.co.jp/ にリンクして表示させて頂いています。
「ハンマー投げ」の写真は http://newsimg.bbc.co.uk/media/images/41310000/jpg/_41310775_lysenko203.jpg にリンクして表示させて頂いています。
(February 13, 2012)
インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)の寄せのtipシリーズ。今回はそのロブ・ショット篇。
'5 shots to save your game'
by Butch Harmon with Peter Morrice ('Golf Digest,' December 2010)
「誰もがロブ・ショットを打ちたがるが、賢いゴルファーは他に方法がない時だけロブ・ショットを選択する。【編註:どうせ私は愚かなゴルファーですよ:-<】
最初にすべきなのは、ボールの下にウェッジを滑らせられるだけのクッションがあるかどうか(ボールが浮いているかどうか)を確認することだ。
あなたが持っている中で最もロフトが多いクラブを選び、ボールをスタンス中央にしてクラブフェースを開く。さらにロフトを増すため、左親指をシャフトの真上に置いてウィーク・グリップにする。オープンなクラブフェースが、インパクトでボールの下をクラブがスライドすることを可能にしてくれる(クラブのトゥは返さない)。
3/4のバックスウィングをし、ボールに向かって次第に加速する。オープンフェースでボールを高く上げるため、必ず加速すること。ボールをひっぱたくのではなく、長くスムーズなスウィングをし、ターゲットに向かって身体を廻すように。
・鍵となる動作
ターゲット方向の足に体重を移し、フル・フィニッシュをすべし。クラブフェースをオープンにしたら、ボールをカップに到達させるに十分なパワーを得るには、長いスウィングが必要だ。
・よくあるミス
多くのゴルファーが後方の足に体重を乗せ、クラブを返して上げようとする。これはチョロかトップになるだけだ。ロフトを信じ、体重をターゲット方向に移し、身体を回転させること」
【参考】
・「Butch Harmonの非常に短いチップ」(tips_129.html)
・「Butch Harmonのピッチ&ラン」(tips_129.html)
(February 16, 2012)
'Precision Putting'
by James A. Frank (Human Kinetics, 1999, $16.95)
長い芝の中にボールがあればチップショットをすべき場面なのだが、あなたがチップ名人でないのなら"A bad putt is better than a bad chip"(チップの失敗よりはパットの失敗の方がずっとマシである)という法則を忘れないように。チップでボールを空中に上げるより、転がす方がずっと距離感を得やすく、正確でもある。大方のゴルファーは、チップするよりもパットによってずっと果敢に攻める傾向がある。可能な限りパットを選ぶべし。
フリンジではあるが、凄く長い草に囲まれているのでなければ、パットする時のグリップとアドレスでパターを使う。パターの中心と、草の中で浮いているボールの中心が確実に接触するように、パターを草の上にやや浮かして構える。これは同時に、パターが往復する時に草で邪魔されることを防いでくれる。
パターを水平に動かしてボールの真ん中をヒットすること。ボールの下部や真下を打ってはならない。これらはボールを跳び上がらせ予想もしない方向に向かわせてしまう。
ボールが草の中にある場合、チッパットで処理することも考慮すること」
【参照】「元祖・チッパット」(tips_72.html)
(February 16, 2012)
'The 3-Degree Putting Solution: The Comprehensive, Scientifically Proven Guide to Better Putting'
by Michael Breed with John Steinbreder (Gotham Books, 2011, $26.00)
現在The Golf Channel(ゴルフ・チャネル)の'The Golf Fix'という番組のホストとして喧(かしま)しく(!)活躍中のPGAプロ(レッスン・プロ)Michael Breed(マイケル・ブリード)が書き下ろしたパッティングの本。
あるインストラクターによる書評で、この本は急いで買うほどでもないことを知り、本屋で座り読みしました(アメリカの書店にはソファやベンチが置いてあり、本を買うか買わないか検討するために座ってじっくり読むことが出来ます)。
Michael Breedはストレート・ストロークのゴルファーです。ある時、練習中にバックストロークでパターを伏せ目にしたら(=ターゲット方向に寝せて、ロフトを減らしたら)とてもいい転がりが得られました。凄いことを発見したと思ったものの独りよがりではいけないので、ロボットを用いたテストをある施設に依頼します。その結果、インパクトでマイナス3度のロフトで打たれた時が最も転がりがよく、カップに入らなかったとしてもミスの幅が最小であることが判明しました。
【編註】マイナスのロフトのパターというのは売られていません。普通はプラス3〜4°ぐらいで、私が使っているGuerin Rife(ゲリン・ライフ)製Two Barパターの1°というのは珍しい方です。ですから、Michael Breedの云う「マイナス3度のロフト」というのは、フォワード・プレスやストローク軌道などによってフェースを伏せ目にし、ロフトを減らして打つことを意味します。
「大発見!」と興奮したのも束の間、Michael BreedはWalter Hagen(ウォルター・ヘイゲン)以前および以後の昔の偉大なプロたち(下の記事の執筆者Billy Casperを含む)も同じように伏せ目のパッティングをしていたことを知ります。しかし、現時点でネガティヴ・ロフトでパットすることを説くインストラクターというのはDave Stockton(デイヴ・ストックトン)ぐらいしかおらず、彼はこの「マイナス3度ロフトのパッティング」を世に知らしめる必要性を感じました。以上が'The 3-Degree Putting Solution'という書名の謂れです。
Michael Breedはまた、昔の多くのパット名人がバックストロークでパターを反時計方向に捻り、その後フォワード・ストロークでオープンにもしていたことも学びました。これについては下記「コツンとパットする」をお読み下さい。
Michael Breedの本の核心は《マイナス3度のロフトによるストローク》に尽きるようで、それ以外の部分は他の本とあまり変わらない感じです。
【おことわり】画像はhttps://i.pinimg.com/にリンクして表示させて頂いています。
(February 19, 2012)
The Masters(マスターズ)に一回、U.S.オープンに二回優勝しているBilly Casper(ビリィ・キャスパー、1931〜)は、手首で弾くスタイルながらパットの名手として有名でした。
'Putting with overspin'
by Billy Casper ('Golf Magazine's Pro Pointers and Stroke Savers'
edited by Charles Price, Harper & Brothers, 1959)
「オーヴァー・スピンは正確なパッティングの神髄である。それはラインを逸れずに転がる。オーヴァー・スピンはグリーン上の不完全な部分(スパイク・マークなど)を乗り越えることが出来る。カップの縁からリップアウトするのを防いでもくれる。オーヴァー・スピンの助けがない場合、カップのド真ん中からでないとカップ・インさせられない。
私は、多くのプロと同じようにリヴァース・オーヴァラップ・グリップを採用している。アップライトなデザインのパターで、マレット型やブルズ・アイ型を時に応じて選んで使っている。
・私は両足を45センチほど離したスタンスでアドレスする。
・両腕は身体に凄く近く、右肘は腰に触れるほどである。
・私は両手を少しハンドファーストにする。その結果、パター・フェースが若干伏せ目になる。垂直の角度からほんの数度ターゲット方向に傾かせるのだ。こうすると、普通にストロークしても自動的にオーヴァー・スピンがかかるようになる」
(February 19, 2012)
この記事の筆者Bob Rosburg(ボブ・ロスバーグ、1926〜2009)は、メイジャーであるPGA選手権に優勝したほかツァーで六回(国外を入れると計十回)優勝。後にABC-TVのゴルフ中継のアナウンサーを30年も務めました。
'The tap putt'
by Bob Rosburg ('Golf Magazine's Pro Pointers and Stroke Savers'
edited by Charles Price, Harper & Brothers, 1959)
「私はバックストロークで左手を反時計方向に捻ってパターフェースを"hooding"(伏せ目に)する。【バックストロークでは普通パターフェースがオープンになるが、この本のイラストではややクローズ目になっている】 フォワードストロークでは左手を時計廻りに回転させるので、パターフェースは元通りスクウェアになる。
私は、この"hooding"と"unhooding"の動きは、ボールをコツンと叩くようなしっかりした接触をもたらしてくれる。この方式でない場合、フォワードストロークで私の右手が利き過ぎ、フェースをややクローズ目にしてボールを打ってしまうことに気づいた。このコツンと叩くテクニックによって、方向よりも距離に集中することが出来る。
私はボールに間違いなくソリッドな一撃を加えることと、そのためには必要最低限のバックストロークをすることに注意する。奇妙に思われるかも知れないが、私はパターをスクウェアに引こうとは全く考えない。仮に左から右へのブレイクするパットだとすれば、私は想定ラインのやや外側にパターを引く。右から左へのブレイクなら逆にターゲット・ラインの内側にパターを引く」
(February 19, 2012)
これは「ゴルフで最も大切な角度」(このページ上)と同趣旨ではありますが、筆者がTiger Woods(タイガー・ウッズ)の前コーチHank Haney(ハンク・ヘイニィ)であることと、説得力の違いがあるため採録することにしました。
'Keep your left wrist flat'
by Hank Haney ('Golf Digest,' December 2009)
「ゴルフ・スウィングの最も重要な部分は、云うまでもなくインパクトの瞬間である。ソリッドなインパクトをもたらすスウィングは数多あるものの、特定のボール軌道を生むインパクトはたった一つである。
忘れていけない重要なことは、ニュートラルなグリップの場合、手の甲がクラブフェースの状態を示すということだ。左手の甲がインパクトでターゲットを指しているなら、ボールはその方向へ飛ぶ。
上手なゴルファーは左手の甲をターゲットに向けるだけでなく、手首をフラット(平ら)にし続ける。こうすることによって、ボールをクラブフェースと地面の間で押さえつけ、クラブの真のロフトを保つ(これがパワフルなショットを生むための鍵の一つである)。
もし、手首が甲側に折れると、インパクト前後でクラブに余分なロフトを加えてしまい、ボールをクラブフェースと地面で圧迫することなど望めなくなる。
左手に意識を集中して練習せよ(バックスウィングとか体重移動その他ではなく)。そうすれば、ショットの最中の手の位置とボールの軌道および方向との関連を感じ取ることが出来るようになる」
(February 22, 2012)
'Bouncing out'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' August 2010)
バンカー・ショットのクラブフェースの開き方、足や肩のラインの開き方については。既に「サンドウェッジと肩の開き加減」(tips_122.html)という明快なtipがあります。それを参照しながらお読み下さい。
「・バウンスは砂にめり込まず、ボールの下を滑るようにデザインされている。それを正しく用いれば『出たけどフリンジで停止』とか、『出たけど12メートルもオーヴァー』などという冴えない結果になるのを防げる。
・ピンまで10ヤードであればクラブフェースを45°オープンにする。20ヤードであれば、その半分。【編註:上記「サンドウェッジと肩の開き加減」の図の「ごく近距離」のフェースが45°、「中距離」が22°見当です】
・クラブフェースの開き加減に比例した角度で、肩と足のラインをピンの左に揃える。【編註:クラブフェースを45°オープンにしたら、肩と足を45°オープンに構える】
・スタンス・ライン(両爪先を結んだ線)に沿ってテイクアウェイ。
・早期にコックし、草の上でスウィングする時の二倍の長さのバックスウィングをする。何故なら、オープンにしたクラブフェースによって飛距離が減り、砂の抵抗をも克服せねばならないからだ。
・スタンス・ラインに沿ってダウンスウィング。
・両手が左肩より上になるようなフィニッシュをする。
・急角度のアウトサイド・インのスウィング軌道とオープンにしたフェースによって、ボールは高く上がりソフトに着地し、そこから右に向かって転がる」
(February 25, 2012)
'Fix toe and heel hits forever'
by Brad Redding ('Golf Magazine,' March 2012)
「ヒールとトゥで打ってもボールは真っ直ぐ飛ぶのだが、ボールを正しく圧し潰さないため、1〜2クラブはショートするのが常である。
ヒールやトゥで打つことになるのは、ひとえにスウィング軌道がお粗末であるからに他ならない。トゥで打つのは過剰にアウトサイドイン、ヒールで打つのは過度にインサイドアウトのせいだ。(他に原因があるとしても、第一候補はスウィング軌道である) スウィング軌道の変更というのは大改造になるが、次のドリルを行えば魔法のように改善出来る。
7番アイアンと二本のティーを用意する。最初のティーをトゥの先に立て、もう一つをヒールの後ろに立てる。あなたの使命は、症状によってどちらか一方のティーを打つことである。
・トゥで打ちがちな人
手前のティーをクラブフェースの中央に当て、実際には外側のティーを打つ。これは多少インサイドアウトの軌道を強制し、ボールとの接触をトゥではなくクラブフェースの中央に移す。
・ヒールで打ちがちな人
外側のティーをクラブフェースの中央に当て、実際には手前のティーを打つ。これが多少アウトサイドインの軌道を促し、ボールとの接触をヒールからクラブフェースの中央に移す。
これは私のゴルフ・スクールの生徒たちに役立っているドリルであり、数回の試みでの成功が約束されている」
(February 28, 2012)
このtipは、現在ピッチングとチッピングがうまく行っていない方だけお読み下さい。そこそこうまく行っている人にとっては害になる恐れ大です。【上の毒薬アイコンはその警告です】
執筆者Brady Riggs(ブレイディ・リッグズ)はゴルフ雑誌数誌に寄稿しているインストラクターであり、'Golf Magazine'誌選定Top 100 Teachersの一人でもあります。ですから、目立とうとして奇天烈なメソッドを広めようとしている訳ではない筈です。しかし、この記事は、ここのところ紹介中の《バンカーでは掬い打ちせよ》同様、スタンダードな理論の正反対です。スタンダードに打てない方が自信をつけるにはとてもいい記事かも知れない:-)…というのが、紹介する理由です。
'New-school pitching'
by Brady Riggs ('Golf Magazine,' February 2012)
「あなたは古くさいメソッドでピッチングとチッピングをしており、それでスコアを崩している。その理論は、サンドウェッジをハンドファーストの構えをせよと説くが、それはロフトを減らすことに繋がる。それはまた、インパクトにかけても両手をクラブヘッドに先行させよと主張する。こういう要素はクラブのリーディング・エッジで地面を掘り起こし、かなりのスピンを生むショットとなる。その結果、ボールがどれくらい転がるか予測がつかないことになる上、インパクトでクラブが地面に突っかかってしまうことにもなりやすい。
あなたが手っ取り早くピッチングとチッピングに上達したいなら、セットアップ法と全体のテクニックを変更する必要がある。
!) ボール位置はスタンス中央(後方の足の前ではない)。
2) アドレスではウェッジを地面に垂直に構える(両手が僅かにボールの左に位置するように)。
3) インパクトにかけて、過度な両手先行をしないこと。それはロフトを減らし、地面を掘ってしまう要因だ。単にクラブのソールがインパクトで地面を擦る程度に両手でリードする。
4) その後、クラブヘッドに両手を追い越させる。【編註:掬い打ちのように、左手首が凹型になる】
このメソッドはクラブのバウンスの利点を活かし、備わっているロフトを維持するものだ。あなたのショットは少ないスピンで打ち出されるので、グリーン到達後の転がりが予測しやすくなる」
(March 03, 2012)
Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)はU.S.オープン(1973)と全英オープン(1976)に優勝、Mastersで三度(1971, 1975, 1981)二位タイ、PGAツァーにおいて計25勝を挙げ、現在はNBC-TVのゴルフ中継解説者。これは初心者から上級者まで必読のtipです。
'Pure Golf'
by Johnny Miller with Dale Shankland (Doubleday & Company, Inc., 1976)
「左から右に僅かにカーヴするのがフェード、極端にカーヴするのはスライスである。これらは同族であり、違いはあなたがどれだけ身体と足を左に向けて揃えたかによるものだ。
1974年のPhoenix Open(フェニックス・オープン)最終日のNo.17で、私は5番ウッドによるフェードを打った。ボールはピンの左6メートルに向かって飛び、右にフェードし、着地して右にスピンしてピン傍6インチについた。
上のショットで、私の狙いはピンの左9メートル方向だった。だがボールは、前述のようにピンの右6メートルに向かって飛び始めた。多くの人々が理解しないのだが、フェードやスライスを打つ際、オープン・フェースで打たれたボールは常にインパクト時のスウィング軌道の右に向かって飛び始める。クラブフェースがオープンだから、ボールはフェースの底部からトゥ方向に駆け上がる。あなたがスライス系のショットをする場合、このプッシュ要因を無視してはならない。【編註:上の例の場合、本当は6メートル曲がるフェードを打ちたいのだが、プッシュ要因で減る3メートルを足して9メートルとしないと、実質3メートルのフェードにしかならず、避けたかった木を直撃したりすることになるという意味】
フェードをかけようとし、正しくアライメントしたにもかかわらず、ボールが真っ直ぐ左へ出て行ってしまうことがある。何故か?右手をあまりにも早くリリースして(振り解いて)しまったからだ。フェースは(ピンではなく)フェードのためのターゲット(数メートル左)にスクウェアになってしまい、そちらに向かって飛んでしまう。これを防ぐには、アドレス時に左手のプレッシャーを少し増し、右手のプレッシャーを減らすことだ。加えて、右手及び右手首の角度の振り解きを遅らすように考えること、そうすれば左腕がスウィングをリードし、クラブフェースはオープンのままインパクトに向かう。スライス・スピンを増したければ、より左手のリードの度合いを増すこと。
【編註:「右に飛ばしたければきつめのグリップ、左に飛ばしたければ緩めのグリップ」と覚えておきましょう】
7番アイアンよりもロフトのあるクラブでフェードやスライスをかけようと思ってはならない。ショート・アイアンが生むバックスピンは、フェード/スライスをかけようとするサイドスピンを凌駕するものだからだ。これが、初心者がショート・アイアンを好む理由でもある【スライスしないから】。だから、フェードをかける場合は2番〜7番アイアンのどれかを用いるように。
フェードによるショットは、同じクラブを真っ直ぐ打った場合より転がらない。だから、1〜2クラブ(時には3クラブ)長いものを選ぶ必要がある。どれだけ長いクラブが必要かは、どれくらい曲げたいかによって決まる。
フェードをかけたい場合(ドローも同じだが)、通常のスウィング・テンポを変えてはならない。テンポを変えると、フェードの度合いを必要以上に増幅してしまうからだ」
上のプッシュ要因という解説によってやっと謎が解けました。これまでのフェードの打ち方の説明は、単に「クラブフェースはピンにスクウェア、ピンの左に揃えた身体と足の線に沿ってスウィングする」というものでした。私はそれを信じて何度も木を迂回出来ずに失敗しました。プッシュ要因を知らなかったため、左を狙う度合いが少な過ぎたわけです。最近は自己流で(ピンではなく)邪魔な木の左数メートルを狙うようにしていました。これが実質的にプッシュ要因による曲がり幅の減少を防いでくれていたわけですが、Johnny Millerの解説によってその自己流が正しかったことが判り、スッキリ出来ました。
【参考】「フェード&意図的スライス徹底研究」(tips_102.html)
(March 06, 2012、増補July 14, 2015)
この記事の骨子は次のようなものです。
「ストレートなボールを打つためには、ゴルファーは二通りのスウィングを身に付ける必要がある。
1) アイアンで地面から打つ場合は下降気味の軌道によるアウトサイド・インのスウィングをする。
2) ドライヴァーでは上昇気味のインサイド・アウトのスウィングをする」
信じられますか?アイアンで「アウトサイド・インで打て」なんて、一寸信じられませんよね。しかし、この理論は科学的根拠と、名のあるインストラクターによるテスト結果の双方に基づくものなのです。
'The new science of impact'
by Michael Chwasky and David DeNunzio ('Golf Magazine,' April 2012)
この記事によれば、マンハッタン計画にも参加した物理学教授Dr. Theodore Jorgensen(セオドア・ジョーゲンセン博士)が1993年に出版した'The Physics of Golf'(ゴルフの物理学)がコトの起り。博士は、その著書で"D-Plane"という概念を導入しました。"D-Plane"は「クラブフェースの角度とクラブヘッドが向かう軌道との間に生じる長三角の面」のことです。【編註参照】《"D-Plane"が垂直ならボールは真っ直ぐ飛ぶ》のですが、打ち方によって右や左に際限なく傾斜します。《"D-Plane"が傾斜しているとボールは曲がる》のです。
【編註】"D-Plane"は"Descriptive Plane"(説明的・図形的プレーン)の略。
その十年後、"D-Plane"の概念を発明家Fredrik Tuxen(フレドリック・タクサン)が、ドップラー・レーダー効果を応用して3Dのグラフィックで表示・分析するTrackMan(トラックマン)という装置を開発しました。Fredrik Tuxenとその研究スタッフは、《ボールの初期の方向は、クラブヘッドの軌道よりもクラブフェースの向きで決まる》という事実に気づきました。これは「スウィング軌道がボールの方向を決める」という、よく聞かれる理論の反対です。Fredrik Tuxenは「ボールの方向は85%クラブフェースの向き、15%クラブヘッドの軌道という組み合わせによって決定される」と結論づけました。
そしてその研究成果が、冒頭に紹介した「アイアンとドライヴァーで、二つのスウィングを使い分けなければいけない」という理論に結びつくのです。
・ドライヴァーを打つ場合はスウィング弧の最低点を過ぎた後でボールと接触するのが理想的であるが、その時点ではクラブヘッドの軌道は既に左を向いている。【編註:図の黒線はスウィングの方向、白線はクラブフェースの向き、青線はクラブヘッドの軌道。それらの軌道の間の赤い面が"D-Plane"。この図では"D-Plane"は左に傾斜している】その結果、スクウェアなクラブフェースと相俟ってボールは右へフェードする。だから、ドライヴァーでストレートに打ちたければ、"D-Plane"の左傾斜を垂直に調整するため、クラブヘッドの軌道とクラブフェースの角度を右に向けるべきである。
【お断り】クラブフェースの向きに関して、図と解説に一寸した齟齬が見られますが、私はどちらもオリジナルに忠実に紹介しています。
・アイアンではスウィング弧の最低点の手前でボールと接触するのが理想的だが、その時点ではクラブヘッドの軌道(図の青線)はまだ右を向いている。【編註:この図では"D-Plane"は右に傾斜している】その結果、スクウェアなクラブフェースと相俟ってボールは左へのドローとなる。だから、アイアンをストレートに打ちたいなら、"D-Plane"の右傾斜を垂直に調整するため、クラブヘッドの軌道とクラブフェースの角度を左に向けるべきである。
インストラクターBrian Manzella(ブライアン・マンゼラ)が上の理論をTrackManを用いて実地に検証して、データ的にその正しさを裏書きし、この理論をいかに応用すべきかを次のようにまとめています。
「・アイアンでは100ヤードにつき4〜5ヤードほどターゲットの左を狙い、下降気味の攻撃角度で打つ。簡単に聞こえるが、多くのアマチュアは正しいプレーンの下側でスウィングしたり(=フラットで右への軌道になってしまう)、正しいプレーンの上側でスウィングしたりする(=急激過ぎるアウトサイド・インの軌道となってしまう)。インパクト前後で、ターゲットラインの少し左に向かう線(=ややアウトサイド・インの軌道)をなぞるとよい。
・ドライヴァーではターゲットの右10〜15ヤードを狙って、数度の上昇角度を保って打つ。多くのゴルファーがあまりにも早く腰をターゲット方向に開く。これはアウトサイド・インの下降気味のショットを招いてしまう。クローズ目の腰でダウンスウィングすることが肝要だ」
そして、アイアンではアウトサイド・イン、ドライヴァーではインサイド・アウトにスウィングするドリルを紹介しています【略】。
初級ゴルファーの傾向がアウトサイド・インのスウィングであるのは周知の事実。であれば、初級ゴルファーが100ヤードにつき4〜5ヤードほど左を狙ってアイアンを打てば、必ずパーオンして「ウシシ!」となるかというとそうとは云えません。上のコツは、アイアンではあくまでもボールを先に打って、その後でディヴォットを取り、ドライヴァーでは必ずインサイド・アウトでスウィング出来る人のためのものです。
Greg Graham(グレッグ・グレアム)というインストラクターは、「"D-Plane"のコンセプトは、1) 必ずスウィート・スポットで、しかも2) 必ずデッド・スクウェアなクラブフェースで打てる"good player"に役立つものだ」と云っています。これは中級者にも厳しい条件と云えます。
【参考】
・http://www.youtube.com/watch?v=rR2zLVBSQm4
・http://www.youtube.com/watch?v=GUZ3VYj0oiQ
(March 15, 2012)
'Reading break from off the green'
by Todd Anderson ('Golf Magazine,' December 2006)
「グリーンのブレイクが、どれだけフリンジからのパットやチップに影響するかは、どれだけボールが空中にあるか次第である。一般的に、ボールが空中にあればあるほどブレイクを心配する必要はない。
・フリンジからパットする場合や、グリーンを転がす前にフリンジに着地させるようなショットを行なう場合、普通にパットする時と同じブレイクを読まなくてはならない。フリンジの芝目にも注目。芝が暗く見えれば逆目なので転がりが遅くなり、明るく見えれば順目なのでよく転がる。
・ロフトの少ないクラブで低いランニング・アプローチを行なう場合、ブレイクは着地点の勾配次第である。こういうショットは、ウェッジによるショットよりも早く転がるので、傾斜の影響は弱い。少なくとも、カップに近づいてボールのスピードが落ちるまでは。
・ショート・アイアンやウェッジで高く寄せるショットは、ロフトの少ないクラブによるショットよりもボールの転がりが遅い。ブレイクの影響も大である」
(March 18, 2012)
'Tour Tempo'(ツァー・テンポ)というのは、多くの有名ツァー・プロのスウィング・ヴィデオを分析すると、バックスウィングとダウンスウィングの齣数の比率が3:1になることを発見したJohn Novosel(ジョン・ノヴォセル)が、《飛距離を望む全てのゴルファーは3:1のスウィングをすべきだ》と主張した本(2004年出版)のタイトル。邦訳名は『ツアーテンポ 耳で覚える!プロのスウィングリズム 右脳ゴルフ集中コーチング 』。
速いスウィングのプロだと齣数の比は21:7、中間が24:8、27:9、遅いスウィングは30:10などになりますが、これらは約せば3:1ですから、全て"Tour Tempo"ということになります。最初の本には、最速から遅めまでの数種類のトーン(信号音)を録音したCDが付属していました。最近ではスマートフォン向けの'Tour Tempo Frame Counter app'(カウンター)なる「齣数を数えるソフト」を公開し、かなりの数ダウンロードされているようです。さらに'Tour Tempo 2: The Short Game & Beyond'なる本も出版されています。
その近刊書の宣伝とタイアップしているのでしょうが、"Golf Magazine'誌が6ページの'Tour Tempo'特集を組み、John Novoselに執筆させています。'Tour Tempo'そのものについては当サイトで過去に紹介していますので、そこに漏れている新情報を書き抜いてみます。
'The fast way to more power'
by John Novosel with John Garrity ('Golf Magazine,' April 2012)
「・Ernie Els(アーニィ・エルス)とFred Couples(フレッド・カプルズ)のスウィングは遅いように見えるが、ほぼ全てのツァー・プロがテイクアウェイからトップまでの所要時間は1.2秒以下であり、上の二人も例外ではない。
・遅めのプロJay Haas(ジェイ・ハース)が30:10、超早めのRickey Fowler(リッキィ・ファウラー)が18:6で、どちらも約せば3:1である。ツァー・プロも人間だから、常に3:1のテンポでスウィング出来るわけではない。あるトーナメントのプレイオフでPhil Mickelson(フィル・ミケルスン)がミスした際は、29:8という変則的テンポであった。
・あなたが典型的な週末ゴルファーなら、あなたのスウィングの比率は3.8:1か4:1、あるいはもっと遅いかも知れない。これでは弱いフックかスライスしか期待出来ない。
・あなたのバックスウィングの齣数が30以上なら遅めの範疇で、33を越えるのであれば身体のバネが振り解かれるパワーを利用しておらず、かなりの飛距離を損している。40以上であれば、【編註:野球のように】トップの静止状態からダウンスウィングを始めるのと同じである。
・あなたのダウンスウィングの齣数が10以上であれば遅めであり、11を越えるようであればボールを圧し潰すに必要なクラブヘッドスピードを生み出していない。
・あなたの目的がスウィングを早くしたり遅くしたりすることではなく、3:1の比率に揃えることだということを忘れないように。あなたのスウィングが例えば34:9なら、a) バックスウィングを早めて27:9にするか、b) バックスウィングの齣数を4駒減らし、ダウンスウィングに1駒増やして30:10にすればよい。
・Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)はのったりしたバックスウィングを奨励した。しかし、ツァーの平均的バックスウィングは27駒(0.9秒)であり、多くのプロは24駒(0.8秒)である。Bobby Jones自身のスウィングも27:9の比率であった。
・ヴィデオを見るとトップでクラブヘッドが静止状態のように見える。いわゆる「トップの間(ま)」である。実際にはヘッドは方向転換しているのであり、静止しているわけではない。意識的に間を置こうとするのは、パワーのためのエネルギーとスピードを失う原因となる。
・『のんびりした性格ならゆっくりスウィングし、せっかちな人なら早くスウィングせよ』と云われるが、スロー・プレイヤーであるBernhard Langer(ベルンハード・ランガー)は21:7(全体で0.93秒)、カー・レース狂のKenny Perry(ケニィ・ペリィ)は31:8(全体で1.3秒)でスウィングしている。速度を考えるのではなく、3:1の比率を考えよ。
・どのクラブでも同じ比率でスウィングをすべきである。9番アイアンで27:9のスウィングをするなら、ドライヴァーでも27:9で振るべきだ。
・われわれはプロたちのグリーン周りのテンポも計測した。彼らのチッピング、グリーンサイドからのバンカー・ショット、そしてパッティングなどは、どれも漏れなく2:1の比率であった」
この記事は3:1の比率を「テンポ」と云ったり「リズム」と云ったり、不統一かつ混乱している箇所が多々あります。それも道理、著者たちの云う3:1は実際には「テンポ」ではなく「リズム」なのです。音楽なら行進曲(二拍子)やワルツ(三拍子)のリズムを、スロー・テンポやアップ・テンポ、どちらでも演奏可能です。30:10はスロー・テンポ、27:9はアップ・テンポですが、どちらも元をただせば3:1のリズムに他ならないということです。彼らは出版の際に命名を間違えたわけです【『プロのスウィングリズム』という副題を加えた邦訳が正しい】。で、上の私の紹介では「テンポ」、「リズム」を適切な別の言葉で置き換えてあります。
2010年のことですが、私は宮里 藍のスウィングの齣数を数えてみました。当時、彼女はドライヴァーを平均6:1、アイアンを平均5:1で振っていました。LPGA ShopRite Classicで優勝した時のことですから、別に3:1でなくても立派なゴルフが出来るということです。ま、3:1の方が飛距離が増すかも知れませんが…。なお、最近の宮里 藍は急激なバネの反転でダウンスウィングするようになっていますから、比率は変わっていることと思われます。
【参照】「'Tour Tempo'」(tips_80.html)
(March 21, 2012)
インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)の寄せのtipシリーズ。
'Forward thinking'
by Butch Harmon('Golf Digest,' April 2009)
「グリーン周りにおける最優先の課題は、《ターゲット側に体重を乗せろ》というものだ。われわれのスクールに来るゴルファーのほとんどが、インパクトで体重を後方にかける。アドレスからそうしているのであれ、スウィングの間にそうするのであれ、どちらにしてもボールを上げる手伝いをしようとしている魂胆が見え見えだ。
後方の足に体重が乗っていると、以下の二つのどちらかが起る。a) スウィング弧の最低点がボールの後方に移動するため、盛大にダフってしまう、b) スウィング弧の最低点が後方に移動するため上昇軌道でボールを打つことになり、トップしてしまう。こういう短いショットにおいては、ボールとのコンタクトが命である。トップしてホームランになるより最低なのは、すぐ目の前にチョロすることだ。
幸い、体重をターゲット側に移すのは難しいことではない。
・ピッチ・ショットのためのドリル
ボール位置をスタンス中央にし、体重をターゲット寄りにセットし、バックスウィングの後、加速しながらターゲット方向に体重を移す。右足を完全に地面から浮かすことが出来るようなフィニッシュ。
・チップ・ショット
通常のセットアップをし、右足をターゲットラインから6インチ(約15センチ)下げ、さらに右踵を浮かす。これによって右足はバランスを取る役目だけとなり、体重は主に左足に置かれる。練習では体重をターゲット側に置くことと、クラブのグリップエンドがクラブヘッドに先行するインパクトに集中すること」
(March 27, 2012)
これは素晴らしいtipです。誰にでも実行出来るでしょうし(多分)。
この記事の筆者Jerry Heard(ジェリィ・ハード)はJohnny Miller(ジョニイ・ミラー)などと同じ時期に活躍したプロ。彼はこの記事の中で"trap the ball"という表現を使っているのですが、Tiger Woods(タイガー・ウッズ)は"Compress the ball"(ボールを押し潰せ)という記事('Golf Digest,' March 2007)で、"For crispier iron shots, try to trap it against the turf."(切れ味のいいアイアン・ショットを望むなら、クラブヘッドと地面でボールを押し潰せ)と書いており、全く同じアクションです。ただし、Tiger Woodsの記事は「ディヴォットを取れ」という趣旨であるのに対し、Jerry Heardは「ショート・アイアンはドローで攻めよ」という部分に力点を置いている点が異なります。
'The Golf Secrets of The Big-Money Pros'
by Jerry Heard with Paul Dolman (The Hanford Press, 1992)
「Lee Trevino(リー・トレヴィノ)、Billy Casper(ビリィ・キャスパー)や私に共通するのは、ショート・アイアンでドローを打つ、あるいはボールを押し潰すように打つということだ。Lee Trevinoは左から右へのカット・ショットで有名だが、ショート・アイアンでは違うのである。これについてTV解説者の誰も言及していないのは驚きだ。
ショート・アイアン(8番、9番、PWなど)によるドローは、ロフトも大きいし、飛行距離も短いので大してカーヴしない。カーヴさせることの方が難しい。
ボールをクラブフェースと地面の間で捉えることを考えて欲しい。あなたがターゲット・ラインに対してインサイドからスウィングすれば、ベストの結果が得られる。インパクトの瞬間、クラブのトゥがヒールを追い越すからだ。これを助けるために、多少クラブヘッドのリリースを増やした方がいいだろう。手と手首をリラックスさせ、トゥがヒールを追い越すさまを視覚化する。
クラブフェースのトゥが、ボールが過度に右へ出ることを防止し、ターゲットラインのインサイドからのクラブヘッド軌道が右へ向かおうとする。ボールは下降して来るクラブヘッドと地面の間で押し潰される。ただし、あなたが長くノッタリしたスウィングをしたりすると、この効果は得られない。このショットは低空飛行の突き刺すような軌道であるべきだ。ふわっと風任せで飛ぶようなボールは不可である。
このショットを成功させるには、バックスウィングを通常のショットの3/4程度に短縮すべきだ。そして、ボールに対して鋭く、決然としたスウィングで、しっかりとした攻撃を加える。これを手と腕で行ってしまうと手打ちになり、掬い上げるスウィングに堕してしまう。身体の大きい筋肉(脚、腰、肩など)を使えば、より浅い攻撃角度が得られる。
クラブのトゥがヒールを追い越すシャープなリリースは、身体が左へ回転することによって生じる(手の動きによってではない)。ヒッティング・エリアで両腕をスウィングする際、両腕が身体に近ければ近いほど、身体がショットに関与出来る。上に述べたショート・アイアンによるショットでは、特にその効果が大である」
【編註】「押し潰す」と云っても急角度のダウンブローという意味ではありません。上の《大きい筋肉を使えば、より浅い攻撃角度が得られる》という部分に注目。
ディヴォットを取ることに抵抗のあるゴルファーにも、「ボールを押し潰す」意識で打つことは可能です。結果としてディヴォットを取れるようにもなることでしょう。
先日、一発だけですが「トゥがヒールを追い越すシャープなリリース」を意識的にやって成功しました。パー5の三打目、9番アイアンによるボールは真っ直ぐピンに向かって飛び、仲間たちはカップインするのではないかと目を丸くして見ていたそうです。
本日は三発ぐらい成功しました。ボールを押し潰すとストレートに飛んでくれ、適切な飛距離が得られます。今後は、このショットの成功率を増やしたいと思っています。
(March 30, 2012)
DVDレンタルで、'Quick Tips from Golf's Greats'(偉大なプロたちの即席Tips)というのを観ました。ドライヴァーはパーシモンの小さなヘッドの時代ですから、相当古いです。今回はLPGAツァー・プロだったDonna White(ダナ・ホワイト)の練習tip。
「目を閉じてゆっくりスウィングする。草の表面を擦ること。
次に、地面にティーを刺し、同じように目を閉じてティーを打つ」
これは、リズムとテンポの構築に役立つだけでなく、身体の上下動やスウェイをしていないかどうかも判るので、単なる素振りよりも効果的です。
(March 30, 2012)
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